誰かがあたしを愛してる
あたし、木島由良。寝つきの悪いあたしが、ようやく眠りについた夜の12時、闇の中に電話のベルが鳴り響いた。震える手で受話器を取ると、「…好きです」のひとことが…。友だちのエリに話したら、満月の夜の12時、告白すると恋がかなうというジンクスを教えてくれた。たしかに昨日は満月、でも、誰が。美少年の日浦くん、うぬぼれ屋の川村くん、うーん、今夜は眠れそうにない、と思ったとたん、また電話が鳴りだした。
あたし、木島由良。寝つきの悪いあたしが、ようやく眠りについた夜の12時、闇の中に電話のベルが鳴り響いた。震える手で受話器を取ると、「…好きです」のひとことが…。友だちのエリに話したら、満月の夜の12時、告白すると恋がかなうというジンクスを教えてくれた。たしかに昨日は満月、でも、誰が。美少年の日浦くん、うぬぼれ屋の川村くん、うーん、今夜は眠れそうにない、と思ったとたん、また電話が鳴りだした。