春の窓辺でつかまえて
「あなたたちを名探偵に見込んで相談があるの」と、3年生の河井さんはいったの。あたし、工藤由香。高校2年生。あたしとサキは授業が終わったあとも、なんだか帰りそびれて、窓際でぐずぐずしていたところ。河井さんが差し出したのは1通の封筒。その中には、薄いブルーの便箋に書かれた、きれいな文のラブレターが入っていた。でも、それを書いた中平まなみさんは、すでに亡くなっていたの…。
「あなたたちを名探偵に見込んで相談があるの」と、3年生の河井さんはいったの。あたし、工藤由香。高校2年生。あたしとサキは授業が終わったあとも、なんだか帰りそびれて、窓際でぐずぐずしていたところ。河井さんが差し出したのは1通の封筒。その中には、薄いブルーの便箋に書かれた、きれいな文のラブレターが入っていた。でも、それを書いた中平まなみさんは、すでに亡くなっていたの…。