シンデレラをつかまえて
「おれ、明日が誕生日なんだよ」といったのは、クラスメイトの横館クンだった。あたしとサキは教室の窓際にいて、いつものように、くだらないむだ話をしていたところだった。あたし、工藤由香。高3。事件がようやく大団円を迎えたいま考えてみると、2週間前の昼休みに横館クンがいったひと言が、あの嵐のようなドタバタ騒ぎ“シンデレラ宝石盗難事件”の始まりだった…。
「おれ、明日が誕生日なんだよ」といったのは、クラスメイトの横館クンだった。あたしとサキは教室の窓際にいて、いつものように、くだらないむだ話をしていたところだった。あたし、工藤由香。高3。事件がようやく大団円を迎えたいま考えてみると、2週間前の昼休みに横館クンがいったひと言が、あの嵐のようなドタバタ騒ぎ“シンデレラ宝石盗難事件”の始まりだった…。