流離の花嫁
滅亡寸前の帝国のため、和睦の証としてファルーク王国に嫁がされたラスカリスの皇女イレーネは、異国の地で妃に迎えられたその晩に、国王ジャファルに斬りかかる。「殺してほしいのか?」と怜悧な瞳で迫られ、「さっさと殺せばいい」と乱暴に言い放つも押し倒されて死を免れる。自分の心の傷に向き合えないイレーネと、王としての内なる孤独に忍ぶジャファル。互いの心をかいま見た二人は、次第に惹かれ合っていく。
滅亡寸前の帝国のため、和睦の証としてファルーク王国に嫁がされたラスカリスの皇女イレーネは、異国の地で妃に迎えられたその晩に、国王ジャファルに斬りかかる。「殺してほしいのか?」と怜悧な瞳で迫られ、「さっさと殺せばいい」と乱暴に言い放つも押し倒されて死を免れる。自分の心の傷に向き合えないイレーネと、王としての内なる孤独に忍ぶジャファル。互いの心をかいま見た二人は、次第に惹かれ合っていく。