嘘つき戦姫、迷宮をゆく 1
決闘で敗北し、実家を追い出されてしまった貴族の令嬢リルドールは、周囲を見返すため冒険者として成り上がることを決意する。街で出会った少女コロネルとともに迷宮へ挑むも、過酷な現実に心が折れかける。だがそのとき、自分が持っている「武器」に気がつく。艶めく髪は女の命、ドリルロールは美の結晶。女の誇りが詰まったこの髪に、貫けぬものなどありはしない。少女が自分の「嘘」を「真実」へと変える覚悟を決めたとき、縦ロールは最強の武器として変化し、無敵の輝きを放つ。-これは、ただの小娘だった少女が英雄になるまでの熱血冒険ストーリー。
関連ラノベ
迷宮三十三階。そこは階層主たる六つ首の魔物ヒュドラーが待つフロア。本来、訪れた冒険者にとっての試練となるはずのヒュドラーは、謎の男によってあっさり首を斬り落とされ、人知れず蹂躙されていた。最後に飛ばされた首は、何故か少女の形を取り、その場に残された。やがて目を覚ました少女は「英雄の種を探す」という記憶を頼りに、迷宮を彷徨い始める。一方、リルドールはコロネル、ヒィーコとともに順調に迷宮を攻略していた。縦ロールを武器として動かす魔法を使いこなし、強敵を薙ぎ倒していく。三人が迷宮を探索していると、道中で一人の少女と出会う。服はボロボロ、そしてコロネルに抱きつくように駆け寄ってきた少女を見て悪漢に襲われたに違いないと、三人は正義感に燃える。ひとまず少女を保護することに決めたのだがーー。 2017/12/28 発売
ムドラを仲間に加え入れ、四人パーティとなったリルドール一行は縦ロールと魔法を駆使して怒涛の勢いで迷宮を攻略していた。だが、次の目標を確認していたリルドールは、今の迷宮では五十階層の試練には挑戦出来ないことを知る。五十階層主の討伐に失敗すると、とあるデメリットがあり、国が挑戦させてくれないのだという。実力も上がり、既に上級者となっていたリルドール達は、今探索している東の迷宮から、既に五十階層以下が解放されている南の迷宮へ、探索の場所を移すことを決める。次の迷宮に向けて準備をしていたリルドール達は、小さい頃にコロネルの世話をしていたという男・クルクルと遭遇する。コロネルは偶然の再会に喜びはしゃぐのだが、リルドールは、妹分が自分よりも懐いている男をやっかむ。そして、四十九階層を見てから新天地へ旅立とうと、最後に東の迷宮へ向かうのだがーー。 2018/05/31 発売
五十階層の試練を突破したリルドールだったが、コロネルの突然の脱退によりパーティは一時解散状態になってしまう。現在東の迷宮では、五十階層以下が開放されたことで、普段は南の迷宮で活動しているクラン『栄光の道』が東の迷宮に参入し、『道化猿』率いる中級冒険者達と資材の利権争いが起きていた。ヒィーコ達にとって普段ならば興味がない話題だが、『栄光の道』--そのクランこそが、コロネルが移籍したクランであった。ヒィーコとムドラはコロネルの真意を確かめに、『栄光の道』の元へ向かうのだがーー。 2018/10/31 発売
クランバトルで『栄光の道』に勝利したリルドールたちはコロネルを取り戻し、クラン『無限の灯』として慌ただしく活動を続けていた。そんな折、リルドールは決闘で負けて追放されて以来、一度も戻っていなかった実家から呼び出しを受ける。そこで父親から、五十階層主討伐者の褒賞として、叙勲の話が来ていると聞かされた。リルドールは家族との確執に揺れながらも、ようやく手にし始めた栄光に明るい未来を思い描いていく。叙勲式当日。華やかなドレスを身にまとったリルドールたちはそこで、すっかり破壊され、血濡れになった会場を目にする。現れた男は、コロネルの育ての親のような存在。怪人、クルック・ルーパーだったーー。 2019/07/30 発売