南条翔は其の狐の如く 3
半妖となった高校生の翔は、夏休みの間の働き口を探していた。しかし、小さな田舎町には高校生のアルバイト先などなく、仕事探しは難航する。それを聞きつけた北の神主・比良利は、翔に神社で働かないかと持ち掛けた。あっという間に言いくるめられてしまった翔は、二足立ちの狐の妖たちに混じって、『出仕前』という神職の手伝いをすることになった。人語を理解できる化け狐の茶丸に面倒をみられることになり、自由で気ままな狐たちに翻弄されながら、慌ただしくも楽しい日々を送る。一方、『夏越の大祓』で翔が南の神主候補であることが知られ、妖たちは新たな神主候補を指導する『指南番』になって甘い汁を吸おうと、水面下で動き始める。翔に対抗心を抱いている貂の千早は、『指南番』になるために翔に直接勝負を仕掛けようと画策するのだがー。
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南条翔は其の狐の如く 1南条翔は其の狐の如く 1
十歳で両親を亡くして以来、幼馴染達に支えられてきた南条翔は、この春から高校生になった。ある日、頻繁に約束を破る幼馴染達を翔は怪しみ、後をつける。すると山中のあばら家で見たこともない、おぞましい化け物を退治する、幼馴染達を目の当たりにした。彼らのことは家族同然と思っていたが、翔の知らない姿がそこにはあった。彼らの秘密を知った同じ日。翔は、この世のものとは思えない、美しい銀色の狐と出逢う。あばら家に侵入してきた迷い狐は、くくり罠に捕まり、怪我を負っていた。それを救った翔は狐から懐かれ、その夜を一緒に過ごすこととなったのだがー。 2019/01/31 発売