風のケアル(5)
己の血統に頼り特権を振りかざし、島人を蔑む支配階級を相手取り、ケアルは差別の壁に挑み続けていた。しかし、長年に亙り慣習となり果てた民人たちの意識改革は難題だった。反対派を煽り兄ミリオが反旗を翻す。息つく暇もなくデルマリナからは都市が壊滅状態という報が-恐慌を来すハイランドの民を前に運命をかけたケアルの決断とは。
関連ラノベ
風のケアル(1)風のケアル(1)
領主の三男坊として生を受けながらも島人との混血と蔑まれ居場所がないケアルには翼を操り空を翔けることだけが唯一の自由だった。このままどこまでも飛んで行けたら、そんな思いで飛んでいた彼の目に悠然と大海を征く巨大な帆船が。未知の国から来訪したこの船こそ彼を激動の時へ導く運命の使者だった。 1998/03/25 発売