悪役令嬢の矜持(6)〜色は匂へど散りぬるを、浅き夢見し酔ひもせず。〜
“微睡む獅子”のお目覚めーー叡智の怪物は幸福の『夢』を見るか?
長女スフィーアが生まれ、新生活で大忙しのウェルミィ・オルミラージュ侯爵夫人。そんななか、友人であるダリステアが屋敷へ遊びに来た折に彼女の兄である“森羅の摂理の魔導卿”マレフィデント・アバッカム公爵からの預かり物を受け取る。それは、ほのかに煤けた古い一冊の日記帳。記された持ち主の名はマルム・オルミラージューーウェルミィの夫エイデスの亡き義姉のものだった。長年誰にも見つかることのなかった火事の被害者マルムの日記帳。そして、最近王都で騒がれている『連続昏睡事件』……すべては一人の女性が鍵を握る。今こそライオネル至高の叡智の怪物が目を覚ますーーさぁ、策略を始めましょ♪全編ほぼ書き下ろしストーリーで贈る、第二幕前日譚!