ワガママ令嬢に転生かと思ったら王妃選定が始まり私は咬ませ犬だった
未来の王妃たる王子の婚約者の選定『王妃選定』が国をあげての一大行事である王国で、公爵令嬢として生まれ育ったヴァレリア。彼女は、王妃選定の数日前に『自分の前世は日本という国の女性であり、ピアノが生き甲斐だったが、音大に落ちたショックでピアノに触れなくなり、両親に心配をかけたまま事故死してしまった』という記憶を思い出す。それと同時に、今回の王妃選定が王子とその恋人による出来レースであるとも気づいてしまう。ならば公爵家の名に瑕がつかない程度に手を抜いて、空いた時間でピアノに没頭しようと思っていたヴァレリアだったが、王妃選定の公平性を真っ向から否定するような王子達の熱愛ぶり、そしてそれを正当化するために公爵家を悪役に仕立て上げようとする王子の周囲の人間達に、自分だけでなく家族まで悪く言うのであればと反撃を決意して……