彼女を愛することはない
双子の妹に婚約者の王太子を奪われ、ひどい噂を流された公爵令嬢のリーゼロッテ。王太子に婚約破棄されると同時に、王命によって彼女は森の外れに蟄居する王兄殿下に嫁ぐことになった。だが、親子ほど歳の離れているはずの彼は、魔女の呪いによって少年の姿のまま長い年月を孤独に過ごしていた……! 王兄殿下は自分をハルトと呼ぶように告げ、優しく彼女を受け入れる。一つ屋根の下、拙いながらもゆっくりと恋心を育くむ二人。ところがある日、ハルトが呪いをかけられた魔女本人に、「彼女を愛することはない」と話すのを聞いてしまう。解呪のために自分の気持ちを押し殺し、ハルトの『真実の愛』の相手を探そうとするリーゼロッテだったが……!?