四獣封地伝 黎明の女王は赤王に嫁す
悪意を振りまく凶獣・渾沌、欺瞞を引き起こす凶獣・窮奇、憤怒で理性を奪う凶獣・檮ゴツ、限りない欲望を生み出す凶獣・饕餮。四匹の凶獣に蹂躙される人々を哀れに思い、天帝は神の力を四人に分け与えた。四人はそれぞれに凶獣を封じ、その地で王となった。
誠実さを美徳とする誠国において、美しく気高き華と称えられる女王・詩雪。
彼女のもとに突如舞い込んだのは、かつての敵国・寛国による婚姻の提案…その実、人質交換の要求だった。
寛の内情を探る良い機会と考えた詩雪は、周囲の反対を押し切って凶獣・晶翠に女王代理を頼み、妃に変装して寛の王宮に乗り込むことに。
寛容さを謳いながらも周囲を威圧し、他国にも積極的に侵攻する王・虎静。
その弟で詩雪の世話係に任命され、柔らかな雰囲気と美貌で周囲を魅了する雲慶。
自らの仙力である「質問に嘘偽りなく答えさせる力」を使い、晶翠とも連携を取りながら、詩雪は彼らの懐に入り込んでゆく。
やがて寛に隠された信じがたい秘密を知ることにーー!?
最強女王による痛快中華後宮ファンタジー、待望の第2弾!
■著者プロフィール
唐澤和希(からさわ・かずき)
群馬県出身、東京都在住。2016年、『転生少女の履歴書』(ヒーロー文庫)で書籍化デビュー。他の著作に「後宮茶妃伝」シリーズ(富士見L文庫)、「五神山物語」シリーズ(スターツ出版文庫)など。