悪役令嬢の矜持(5)〜導くは朱紫の双玉、其は森羅にして万象故に。〜
第一幕Finale『最善の未来』のため、覇道を往くーー世界の摂理に定められた『宿命』との戦い
ライオネル王国使節団がノーブレン大公国へ来訪中に発生した大公暗殺及びオルミラージュ侯爵暗殺未遂事件。その犯人である“美貌の殺人鬼(ジェーン・ザ・リッパー)”からの招待状に誘われウェルミィ・オルミラージュ侯爵夫人たちは“土”のサンセマ公爵家を訪れることとなる。大規模な結界が施されてもなお瘴気が溢れ出す不穏な屋敷には『語り部』と呼ばれる一人の老人が待ち受けていた。そこでウェルミィたちは知ることになる。この世界の摂理と『宿命』をもつ者たちの話を、そして女神に愛される“精霊の愛し子”が世界に齎した恩恵のしわ寄せがどこへ行くのか。禍々しい瘴気を放ち続ける目の前の老人は、ただ助かりたかった……だから歪めたのだ、と。“常ならぬ【災厄】”を終わらせ、『最善の未来』を歩むために世界にはたった一人の“悪役令嬢”が必要だったーーWEB版再構成による全編ほぼ書き下ろしストーリー後編!