イケニエのロンリ
トリスタンの町は“生け贄”を求めていた。“黒騎士”の噂と連続魔族化事件は町をパニックに陥らせ、正義の味方を名乗る暴徒たちで溢れていた。「彼らのどちらかが“黒騎士”である可能性が高いと思われます」-何気ない口調で淡々と告げるカペルテータ。正義の味方なんてのは柄じゃない。連中が犯人だと決まったわけでもない。“黒騎士”を捕まえる義理もない。「だけど、“生け贄”を当然だと思うその価値観はー気持ち悪いんだよ」生け贄を喰らってまで生きていたくないと思ったレイオット。その魂に青白い怒りの火がともる!榊一郎のハードボイルド・アクションファンタジー第八弾。