平凡なる皇帝 1
とある地方領主の元で下女として働く、ごくごく平凡な少女ハル。3年前に亡くなった母の形見である指輪を落としてしまい落ち込んでいたある日、領主仕えの魔術師であるカミラが形見の指輪をつけている事に気付き返してほしいと懇願するが、泥棒扱いされた事に怒るカミラと、カミラを寵愛する領主に取り合ってもらえない。本当の指輪の持ち主であるハルを疎ましく思うカミラは、ハルが森でドラゴンを匿っている事を知り、それを理由に森でハルを始末しようとするのだが、そこに巨大な魔獣が現れハル達に襲いかかる。絶対絶命のその時、現れた黒い軍服を着た男が告げる言葉が、平凡な少女の日々を一変させる…。