出版社 : 講談社
きょうは、あたし、坂本菜月が、3年間通った、八汐中学の卒業式。セレモニーは、すべて終って。お別れセンチメンタル気分も、ひと山越えちゃった、下校時。みんなの心は、帰り道のダベりんぐのほうへ、向いてしまっている。け・れ・ど。あたしは。あたしだけは!想い出の教室に、ひとつ、大きな忘れもの。それは。恋。-さあ、菜月。勇気を出して。正門前で、Uターン、するのよ!
「子供が、オトナの思い通りに動くと信じてるとしたら、大マチガイよね、ウソよね!」こんな、あたし、柿崎有美のコトバに。「そうだよな」小山祐樹クンは、力強く、うなずいた。あいつ、マイナーな、ダンサー。あたし、駆けだしの、少女マンガ家。追っかける、夢のゴールは、違うけれど。翔びたい気持ちは、とても、とても、似ているから。-ねえ。ふたりなら、がんばって行けるよ、ね!
「僕が、ユエちゃんの恋を、サクセスさせてあげる。ハッピーエンドまでに、そうだナ、1週間もあればいいかな」春休みのある日、由衣の住むマンションに引っ越してきた“ボーイ”は、とびきりハンサムな、ヴィジュアル・アーティスト。4年越しの片想い、ボーイの言葉どおり、ほんとうに1週間で、サクセスできるの!お洒落で楽しくて、ちょっとビターな、由衣とボーイの恋愛専科、スタートです。
あたし、桂木あず。高校2年生。ファッションデザイナーのママと2人暮し。ママは仕事が忙しく、いつもひとりぽっちだった。というのは、ボーイフレンドができたの。一つ年上の大元カオル。あたしにとって大切な人。今は、航海士になるために、受験勉強中。あたしの夢がなんなのか、まだわからない。とりあえずは、雑誌のモデルの仕事が楽しいの。アリシアという友達もできたし。でも、大変!ママの会社に変な噂が…。
泣く子は黙る、女の子は騒ぐいい男、“イマ源氏”ヒカル。これが私のカレなの。なぬっ、光源氏ならプレイボーイのはずだって!?それはだいじょーぶ。だってヒカルったら、優柔不断の恋愛光線不感症だから、ウワキの心配まったくなし。ところが、ウチのガンコ親父、「あんな女みたいなヤツ」と、私にムリヤリ婿を押しつけるの。よーし決めた。駆け落ちしてやる!無鉄砲なのは、私の悪いクセ。だけど、いいよね。ヒカルのこと好きだもん。
私、舞。好奇心いっぱいの17歳。BFのノブくんと島へ。ロマンチックしてたら大波にザンブとさらわれて…。気がついたら、そこは潜水艦のなか。「ボクたち海賊です」だって。そ、舞はムクつけき男たちに監禁されたのです。無愛想に出される豪華料理。ゴクッ。救ってくれた頭領・白牡丹のりりしい横顔。キュン。悪いヤツらでは、ないな。舞、もう少しここにいることにキメッ。ヤツらの正体も目的も知りたいし。白牡丹は気になるし。ね。
つきあうの、やめたあとも。あなたとは、笑顔で、すれ違えるトモダチで、いたいから。沙里、16歳。明るいサヨナラ・デートします。バレンタインに、お届けする、ちょっぴり、ビターなラブ・ストーリー!
あたし、宇崎さやか。東京都内の、とある女子高、2年。トモダチは、みーんな、あたしのコト、うさぎって呼ぶの。苗字のせいもあるんだけど、あたしの、ぴょんぴょん、はねっかえりなイメージが、実に“ウサギ”なんだって。あたしね、モデル・クラブに、所属してるんだ。最近なんて、とあるテレビ番組に、チョイ役だけど、出演しちゃったり、して。そのとき知りあった、番組のディレクター、32歳に、あたし、恋しちゃったの!
義理チョコ飛びかう、バレンタイン・デーなんて、まちがってるわ!叫んでしまう、クラス委員の美夜なのだけど。じ・つ・は。ずうっと片想いしてる男のコが、いたりして…。この恋の展開、どうなると思います!
ねぇ、初めて真剣に恋した人が天使だなんて、やっぱりすこしヘンかなぁ。だけど、そんなこと、関係ないよね。リョウくんが、天使でも、たとえ悪魔だったとしても、あたしにとっては、世界でたったひとり、愛せる人です。あたし、このまま霊界にいたい。下界に戻ってしまったら、もう2度とリョウくんに会えないんだもん。室山桜子、16歳-。命がけの、恋をしました。
あたし、若林ゆか。中2の時から、ずーっとカタオモイしてる高橋クンが引っ越す日、“来年のバレンタインに会おう”って、ヤクソクしたんだ。そして当日。高橋クンは、いくら待っても来てくれない。そんなサミシイ気分のあたしは、同じクラスの友広ってヤツとバッタリ会った。ゲゲッ、こんな時に会っちゃって、と思いつつ、高橋クンに会うための、友広とのヘンな旅行が始まった。待っててね、高橋クン!
あたし、桂木あず。高校2年生。2歳の時に両親が離婚して、今は、ファッションデザイナーのママと二人暮らし。でも、ママは仕事が忙しく、いつもひとりぼっち。でも、ひょんなことから、変なヤツ-大元カオルと知りあったの。きれいな瞳をした、やさしい笑顔をした、そして、懐かしい広島の勾いのするカオル。いっしょにいるだけで、何故かホッとする、カオル。愛されたいの。ホントはあたし…。
ううっ!宇宙の果てまで行け、だって!な、なぜって、実は、地球をぶっこわしてしまったんだモン。タカシと静香の“胸キュン・ペアー”は、神様M1の助けを借りて、魔境・秘境に旅立つのです。ふしぎ人間、魔界の女王、狂った機械の国を通って、とらわれの身の美少女を救い出せれば、地球は元どおりになるのよ!でも、でも、その少女にたどりつくまでが、大問題、ありなの…。こわくてステキな旅に、さあ、行くわよ!
古村厚志さん。34歳。あたしたちの行きつけのサテン“シュヴァル・ブラン”のマスター。バックにキチッとなでつけた、短髪。その前髪の、ほんのひと筋だけ、たぶんわざとの、額にパラリの落っことしかた。彫りの深い、外国の映画俳優サンみたいな、顔立ち。広い肩幅。とてもとても、シャツの似合う…。あたし、椎名果林。17歳。もうすぐ、サテンをたたんで、白馬岳にペンションをつくる、という古村さんのこと、実は、ひそかに…。