出版社 : 講談社
同級生の江藤と佐川は、心霊写真を撮ろうと、真夜中の墓地へやって来た。その写真には、墓石の上に人の顔が。実験は成功に見えたが、二人のまわりでは奇怪な現象が相次ぐ…。霊に取り憑かれたのか。助けを求める江藤の前で、霊能少女・井筒志穂は、大きな瞳で一点をじっと見つめ、静かに呟いた。「霊は、そのカメラで自分を写してほしいのです」。そこに、十年前の悲しい事件が明かされる。十五歳の霊能少女志穂、初登場。
ケンカをさせたら天下一、だけと恋にはてんで弱い、花岡咲也ちゃん。15歳。憧れのセンパイに、やっと少し近づけたと思ったのに、なんと、恋のライバルが。しかも、そのひとは学園のマドンナと呼ばれてる、美人のお嬢さま。ががががーん。ケンカだったらだけにも負けない自信があるのに、恋には全然勇気がでなくって…。新たなケンカ相手まで現れて、物語は急展開!痛快ラブコメ、シリーズ第2弾。
わたし、川瀬真奈美。高校に入ったら、絶対に彼をつくろうと思っていたの。そして、すぐ近くに理想の男の子が…。彼に近づくことに、必死だった。まるで、恋のためにだけ生きているようなもの。それが、クラスの女の子の目には、“男の子に媚びている”としか映っていなかったなんて。もっとショックだったのが、彼が好きなのは“同性に好かれる娘”だということ…。わたし、何か大切なこと、失いかけている。
あたし、高岡あさみ。女子校に通う高校2年生。いま、とっても幸せ。だって、航っていう、ステキな彼がいるんだもん。毎朝、同じ電車の同じ車両に乗ることが、いつの間にか、ふたりの約束事みたいになっていて。ところが、2日もつづけて、電車に彼の姿はなかった…。そして、“仕方なく別れた”という、もと彼女の出現…。生まれる不安。あなたの気持ち、信じていていい?ふたりの心の赤い糸、つながっている…の。
あたしの彼はエースで4番。甲子園行きをかけた最後の夏がはじまったんだけど、最近、彼の様子がヘンなの。原因は、新しく入った美人マネージャー。すごく積極的に彼にアタックしてるの。このまま彼をとられそうで、あたし、気が気じゃないんだけど…。親友のリカコが、2人のデート現場目撃しちゃって。もうダメかも?2人で甲子園にいこうねって誓ったのに…。やっとつかんだ恋をいまさらあきらめるなんて、絶対にイヤッ。
リンが消え、綾子が消え、そして、ナルも消えた。朽ち果てた校舎の中で、麻衣はひとりぼっち-。ちがう、麻衣の手を握る小さな手が、ひとつ、ふたつ…7つ。「渋谷サイキック・リサーチ」の8人がやって来た廃校は、そこだけ時間が止まり、5年前のまま。生徒も5年前のままで、自分たちの生命がなくなったことも知らず、仲間をふやし続けている。メンバーを取り戻すため、闘う麻衣は、ひとり-ナルは、いない。
〈竜の石〉探索の旅にでたナージャとイル、そしてキアベル。彼らを待ち受けていたのは、魔公子シャル・クレインの執拗な攻撃だった。時を同じくして不穏な動きを見せはじめるマリリオン。自分の身を危険にさらしてまで奔る彼女の目的はいったいなんなのか。旅の中継点ナジム・ライルの町でまきおこる幾多の事件は、はたして何を意味するのか。不思議な絆で結ばれた、ナージャとイルの冒険ファンタジー第4幕。
金と銀のふたつの月が交わる地を、金と銀に輝くふたりの若者が、軽やかに旅する。かつてこの地には、第3の月があったという。-相棒のエリアードとともに剣闘士に志願したリューは、新人剣闘士〈灼熱の黄金〉としてデビューした。そのリューに熱い眼差しを注ぐ〈運命の恋人〉パオラと黒髪の青年の動きは月の女神の予言に導かれ、さらに謎めく…。あやうく、あやしい絆で結ばれる、金と銀のふたりの冒険譚第二幕。
サラの生まれる何百年も前。まだ、人間と魔族がいっしょに暮らしていたころ。沢影月と琳美はクシアラータに亡命を図った。亡命は戦を引き起こし、琳美の存在は、魔府に混乱を巻き起こす。別れ、死、新たなる愛、生…。不吉な影が魔府を覆い、長い試練の幕が開く。そのとき、最強の魔王は…。砂漠の王国を舞台に織りなされる、運命の王女の物語外伝。アンジュラータ編。
「そろそろ俺たち、結婚式のこと考えてもいいんじゃないかな?」美登里、25歳。夢にまでみた良夫からのプロポーズだったが、素直に喜べない。そんな美登里のためらいを、女友達は信じられないらしい。「だって彼は優しいじゃない。」優しければいいの?美登里は一年前までつき合っていた北村のことを思い出す。彼は優しすぎるほど優しかった。けれど…。男の本当の優しさを考える恋愛問題作。
「し、忍のチチが癌〜!」-“父”と“チチ”を誤解して、大ショックの高志。なくなってしまう前に、せめて最後のお別れを、と下心アリアリで忍に迫ります。そのとき、無情のポケベルが鳴り、哀れ高志は「花嫁殺し」の現場へと急行することに。捜査に乗り出しつつも、“チチ”が頭から離れない高志は、忍のもとへしのんでいくものの…。ふたりは首尾よく犯人をあげ、Bまで進めるでしょうか。
あたしの彼はエースで4番。彼の夢は、甲子園で大活躍して、プロ野球選手になること。それはあたしの夢でもあるの。世界でいちばん愛してる…。それなのに。ある日突然電話がこなくなったの。やっと彼女になれたのに、どうして?あんなに抱きしめてくれたのに…。あれは、みんな嘘だったの?野球をやめちゃうって、本当なの?信じたくない。このまますべてが終わるなんて。いったい、あなたに何がおこったっていうの?
あたし、奥山つかさ。高校1年。彼氏どころか、好きな人さえいないあたしは、たいくつな、たいくつな夏休みを過ごしていたんだ。そんなあたしが、親友の文香のバイト先で見かけた藤井クンっていう男の子に、なんと、ひとめぼれしちゃったの。藤井クンを紹介してもらったあたしは、思いきって告白して、OKの返事をもらったんだけど…。あたし、藤井クンが、中学時代の元彼女と一緒にいるところ、見ちゃったの…。
すべては、あたしの橙林学院大学受験の失敗から始まったの。あたしと一緒に受験したホシオは、補欠だけど合格してた。エイリアンのくせに。あたしの名前は、百武千晶。18歳の乙女。ホシオと同じ大学に行くために。あたし、決めたの。浪人。1年間の、孤独な地下生活。暇なし、娯楽なし。たしかに、辛そうな気がする。いや、辛くないわけがない…。
あたし、南千絵。高1。とっても素敵な高校生活の予感。だって健がアメリカから帰ってきたんだもの。大好きな健が…。それに、同じ高校に通えるなんて、夢みたい。ところが、アメリカでの生活は、健を変えていたの。彼のやさしさの表現は大胆で、あたしは戸惑ってしまう…。クラスの男のコからは冷やかされるし、女のコも陰口を言っているらしい…。こんなはずじゃなかったのに-。
男のコを好きになる気持ち、みんなわかるよね。声を聞くだけでドキドキしたり、姿を見るだけで、うれしくなったり。そんな大切な想いが、どうして踏みにじられてしまうんだろ?ただ私が“DE・BU”ってだけで…。新しい学校、新しい友だち。誰も知らない人たちのなかで、中学時代の私とはさよならした、はずだったのに。思い出したくもない、あのイヤなあだ名で呼ばれた日から、悪夢がよみがえってしまった-。
あれは本当にあったことだったのだろうか。1枚の写真を手に、三枝双葉は記憶をたどる。兄の笑顔を愛していたあたし。兄によく似た荻野君。彼からもらったバイロンの詩集。そして起こった信じられない出来事。すべてはあたしが兄を思う気持ちのせい?兄への思いの強さが、死んでしまった荻野君の魂を呼んだのだろうか。遠い昔が、双葉の中にゆっくりと蘇える…。兄妹の絆の強さが生んだサイコ・サスペンス。
秋野美海子、22歳。友達は次々にウエディングベルを鳴らす年頃というのに、今の私は結婚どころか、まだ恋すらしていない。5年前の悪夢のような恋の終わりは、私を、ブラックホールに閉じこめたまま…。そんな私の毎日に、突然飛び込んできた年下の雄太。そして、故郷でのお見合い話。失った恋にピリオドを打つこと、恋をすること、そして結婚。-揺れ動く微妙な想いを優しく抱きしめる意欲作。