出版社 : 集英社
「これから先の冒険には、あなたの力が必要です」あたし(夏月)は風の精に声をかけられた。そこは妖精の王国。光矢、冬馬さん、あたしの3人とササミィは、時の狭間をさまよう優くんを助けるために、旅をすることになった。ところが、森に住むシュリーカーが超音波を発してあたし達を妨害した。ようやく退治したと思ったら、またも魚と蛙を混ぜたような生き物が現れた。そして光矢を…。
「風のような人」-それが、ナオ(直之)に対するルウ(るり)の最初の印象だった。少女のように、きゃしゃできれいな少年。その彼が、高校の1年先輩と知って、ルウはナオの所属するパズル同好会に出入りするようになった。そこには、ナオの親友の一樹とその恋人の秋乃もいた。だがナオの態度は首をかしげるようなことばかり。そしてルウは、ナオの本当の心を知るようになる…。
気ままな共同生活を送る高2のコンビ、多佳良と奈生。ペントハウスでの暮らしも、それなりに楽しいけど、そろそろ金もつきてきた。小遣い稼ぎの探偵仕事も、今回は『高校生の家出男捜し』。やっぱ、男じゃ気が乗らねえや、と多佳良はボクシング、奈生はナンパに賭ける日々。そのかいあって、奈生にも珍しく彼女ができた。水穂っていう、かわいいコ。が、その水穂ちゃんに意外な秘密があった…。
あゆみはこの数日、同じ夢を見続けている。夢の中で、聞いたことのない、だが懐かしい声が「ジュリア」と呼びかける。一方、転校生の山崎は「きみを追いかけてきた。一緒に故郷の都市へ帰ろう」という。故郷の都市って何?それに、あたしは幼なじみの海が好きなのに。さらにその日、校門の側で見知らぬ男の子が彼女を呼びとめ、「転校生に気をつけろ」と言い、零と名乗って消え去った。
結実の父の荘式があった。結実は、不思議と涙が出なかった。そんなとき、昔父の会社で働いていた嶺子が久し振りにやってきた。今の結実と違って、ゆとりがあって幸せそう。でも驚いたことに、浜田が嶺子の従弟で、嶺子は浜田がオーナーの会社で働いてるだなんて…。結実は、なりふりかまわず、女優よりも知名度のあがる歌手を選んだ。それにはなにがなんでも、待子の協力が必要だった。
高校2年の夏。17歳の誕生日の花音は松浦一泉(みーくん)と再会した。でも彼にとっては、その日は恋人・祐実の一周忌だった。「皮肉だね。俺、もう、花音の誕生日を祝ってやれなくなっちゃった…。」すれちがってしまう想いに、花音の心は重い。恋人の大沢淳悦(淳くん)も含めて、ガラスのように儚くこわれやすい心たちの姿を花音は知っていく…。好評シリーズ第5作。
あたし、みんの。中学2年。実は今、とっても困ってる。だって、うちのお父さん、突然会社を辞めて「便利屋」なんてはじめちゃったんだよ。そしたら、幼なじみのハズムが依頼にきて、犬のラブリーを捜してくれって。最初はしぶしぶ手伝ってたあたしだけど、調査を重ねるうち、意外に奥が深そうな事件ってわかってきた。うーん、あたしってば、もしかしたら探偵稼業に向いてるのかも。
私(真夏)のママが再婚して、新しい家族との生活が始まった。ママが私だけのものじゃなくなるのはちょっと寂しいけど、ママの幸せのためだもの、仕方ない。でも、がまんならないのはあの女-私の継姉・美香子のこと。美香子は、私が大好きな紀之さんの恋人だったことがある。そして紀之さんを振ってしまったくせに、「もう一度よりを戻してもらおう、と思ってるの」なんて言いはじめて。
女子校に通う綾乃は、バイクとぶつかって気を失い、病院に運ばれた。そのときから綾乃の頭の中にゆうこという知らない少女が住みついてしまった。ゆうこは綾乃の担任の筒井先生を知っているらしく、さかんに綾乃をけしかけ、筒井先生に綾乃の存在をアッピールさせた。ゆうこの気持ちを思いやる綾乃は、筒井先生の家を訪ねたりして、先生の関心を自分に向けさせようと必死になったが…。
五月祭のイヴ、その日は妖精の国への扉が開く日。その扉は、ショウのママのイギリスのクレイトン家の領地のどこかにあるらしい。あたし(モリカ)は今年こそ妖精王であるパパに会おうと、ショウと2人でイギリスへ行くことに決めてる。ところが、同じ高校のロック部のウィングが、プロデビューのレコーディングをロンドンのスタジオですることになった。そこで、皆で一緒にイギリスへ…。
ケンイチとミサコが、小学4年生だった198X年。ケンイチがある朝登校すると、机の上に木彫りの犬のペンダントが、置かれていた。登校拒否をしているアヤコが、置いていったらしい。勇はそれを〈殺人予告〉かもしれない、というのだけれど…。ケンイチのまわりに、謎の人物の影がちらつくなか、あゆみは、勇が何者かに襲われた現場に出くわす。そこにはマッチの家の模型が置かれ!?
夏生は同じバスケ部員で女子の憧れの的の京弥から、同クラスの花梨へラブレターを渡してくれと頼まれた。夏生は彼女を意識したことはなく、京弥の気持ちは意外だった。そして、その手紙を渡そうとして彼女と公園の遊歩道を歩いていた時、赤ちゃんを乗せたベビーカーを押している男に出会った。すると突然、男がのどを押さえて苦しみだし、手を離れたベビーカーは坂を転がり落ちて行った。
タレントでただでさえいそがしいB・Fの航がH学園に転校して一か月。今では彼の顔すら学校で見られなくなった千苑は、イライラしっぱなし。そんなある日、今はモデルをやってる昌也と再会して、一緒に遊園地へ。「また、誘ってもいいかな…」肩に回された彼の腕の感触と、そのやさしい言葉に、千苑の女ごころは揺れうごいて…。千苑、航のカップルに危機がせまる。