出版社 : 集英社
どこにでもありそうなありふれた図書館。壁際の本棚の向こうに、大英図書館特殊工作部、日本支部はある。ジョーカーは会議で、『黒の童話集』の件について報告をしていた。読子の功績をアピールするジョーカーだったが、ジェントルメンはなぜか読子の能力について否定的だった…。BBCの放送開始の知らせを受け、会議は中断された。世界最大の書店『バベル・ブックス』開店のニュースが画面に流れる。オープンを待つ客の行列の先頭にはなんと、読子がいて…。
学園にヘンな先生がやってきた。カッコイイけどちっとも先生らしくない。その先生が来てからカオリもナンカおかしい…。こりゃ絶対何かある。どうしたんだ、カオリ!パソコンやメールを使った正体の見えない敵に翻弄される“電撃おさわがせ隊”。誰を信じればいいのか?もうカオリたちには、何もわからなくなって…。おさわがせ隊、最後の事件?解散?最大のピンチだ。
ファッション・デザイナーを目指すミシェルは、新人コンクルールに出品するために、ウエディング・ドレスをデザインする。それは、婚約者のエリザベスにプレゼントするドレスでもあった。だが、ミシェルの才能を妬んだベテランのデザイナーがそのデザインを盗作して、コレクションで発表してしまう…。華やかな光の世界から闇の世界に堕ちたミシェルを待っていたのは、宿命の対決だった。
23世紀の火星都市。軍士官学校のエリートユージィンは、政財界に君臨するアフォルター家の娘・アンゲリカと婚約した。輝かしい将来が約束された反面、上級生のフォルカーから悪質ないやがらせを受けるようになる。親友のヴィクトールは心配するが、ユージィンはじっと耐えつつ、自らの野望達成の機会を狙って密かに動き始めていた。様々な思惑が渦巻く火星都市で、最後に笑うのは…。
辺境の地から、謎の軍勢が王都バンホークを目指し進んでいた。同時に隣国グロスグラードも動きだした。ノーデンソークは、今まさに魔人ロミュアルドの手におちようとしていた…。王宮に身を寄せるディートリヒとカラベルクは、人間同士の戦に参加すべきかどうか悩んでいた。王妃パウリスカは、二人に母親のもとへ帰るよう勧めるが…。妖精の騎士たちの冒険ファンタジー、クライマックス。
氷の城を目指し旅をする妖精の騎士・ディートリヒとカラベルク。ノーデンソークの王都バンホークに立ち寄った二人は、夜、愛馬の嘶きで目を醒ます。その時ディートリヒが感じたのは、血の臭い。臭いをたどって行きついた民家で二人が見たのは、老夫婦の惨殺死体だった!ディートリヒが屋根の上を走る人影を発見し、二人はあとを追う。なんと影の正体は、長い髪の美しい少女で…。
あたし、カエルの国のミモリ。アオちゃんにかけられた魔法をとくために、魔法の書を探す旅に出ているんだ。そんなとき、ヘビ族のお姫さま、スーちゃんと出会ったの。ヘビ族といえば、カエルの国に侵略してきた敵だったはず。でも、魔法で見た過去の世界では、カエル族とヘビ族が協力して敵と戦ってたの。いったい、過去に何が起こったの。
イグラシド共和国の軍事研究所で爆弾テロが発生。天才科学者ウォン博士が意識不明に!その一年後、中立自由都市ガイアにリーという名の少年がやって来た。軍人に襲われたところを青年・ランディに助けられ、二人は共同生活を始める。実はリーは、ウォン博士の頭脳を持つクローン人間で、軍はリーの脳を奪おうとしているのだった。一方、ランディもウォン博士が作り出した改造人間で…。
あたし、幸田実果子。波乱のAKINDO夏合宿も終わって、いよいよ二学期。二学期にはヤザガク最大のイベント、学園祭があるの。ファッションショー形式のコンテストがあるから、がんばらなくちゃ!完成したばかりのAKINDOのアトリエで、みんなとおしゃべりしてから家に帰ると…ものすごくビックリ。目の前に現れたのは超美形の男の人。え!?ママの新しいアシスタントなの。
あたし、カエルの国のミモリ!といってもカエルじゃないよ。歌がうまくて泳ぎが得意な、カエル族っていう人間のお姫さまなの。ある日、カエルの国に、アオイっていう男の子がやってきたの。なんでもあたしのお兄ちゃんのマカエルに、水にぬれるとカエルになる魔法をかけられたんだって。魔法を解くために、あたしとアオちゃんは冒険の旅にでることになったんだ。
館野ミカル、十八歳。職業-少女漫画家。怒濤の修羅場を終えて、フラフラのところにアシスタントのアルバイトの話が舞い込んだ。超売れっ子漫画家花菱百合花が、締め切りでピンチだというのだ。一日三万円のバイト料につられて、花菱家に向かったミカル。お城のように豪華な仕事場に圧倒されるが、何とそこで殺人事件が発生!担当編集の美青年滝川が怪しいと、ミカルは睨んだのだが…。
山吹泉は向が丘女子高二年生。悩みらしい悩みもない、平凡な日々を送っていた。「先生が一人、こなくなるわ」予知能力を持つ親友の茅世の言葉どおり、暮林先生が入院し、かわりに美貌の音楽教師・榊がやってきた。榊は泉に「帰りましょう」と氷のように冷たく語りかける。その瞬間、全身に悪寒が走り、泉はその場から逃げ出していた。泉は榊の存在に、いいしれぬ不安を覚えるが…。
白馬に跨がり、不慣れな旅を続ける類稀なる美少年・ディートリヒ。彼こそ、名の聞こえた妖精・泉のギシャールに育てられた少年騎士-妖精の騎士だった。自治都市ヒンツェルブルグでディートリヒが出会ったのは、カラベルクと名乗る凄腕の剣士だった。彼もまた妖精の騎士だという。時を同じくして、人間の世界征服を企む公子ロミュアルドたちの影が、ヒンツェルブルグに迫っていた…。
私、倉田紗南、小学6年生。芸能活動もしてるんだけど、実はそれには理由があった。こんど、その秘密を書いたママのエッセイが発売されることになったの。明るくしてるけど、ほんとはすっごく不安。エッセイが発売になったら、ママとの楽しい生活がぜんぶ壊れちゃうかもしれない…。でも、そんなつらいときに、羽山はずっと私のそばにいてくれて…。
婚約者をおいて屋敷を飛び出し、イギリスの片田舎ホワイトヒルへやってきた名家の娘、シャロン。昭和初期の東北の農村、私学のお嬢様たちに「立派なお茶会を開いてやる!」と啖呵をきってしまった千恵。素敵な彼氏がいるのに、「好き」と素直に言えない高校生結子。違う時代を生きる三人の少女が、りんごの樹の下で出逢ったのは!?ノベル大賞を受賞した表題作ほか書き下ろし二篇を収録。