1989年発売
あたし、白鳥麻央。パパとママを飛行機事故で亡くしてから、はや4年の月日が流れた。高校生活最後の年を迎え、もうすぐ、仲よしになった友人たちとも、別々の道を歩むことになるのかと思うと、ちょっと複雑な心境なの。健太郎とも、相変わらず気まずいままだし…。その健太郎が、早苗ちゃんの2度目の手術のため、ロンドンへと旅立つ前にいったんだ。「帰ってきたら、俺、変わるよ…」健太郎!あたし、信じていいの…!
あたし、八木ななみ。K学園高校1年。入学式は明日だけど、1日早く学校を、そして、温室をたずねてみたかったの。あたしは、小さい頃、この街に住んでいて、この学園も遊び場所のひとつだった。ある夏の日の午後、あたしの運命を決めた、不思議な女の人に会ったの。「あなたはここの学園の生徒になるの」ちょっとふるえた声で、それだけいうと、その人は、温室の中に姿を消したんだ…。
あたし、高見沢翔子。高2。中3の時に、鎌倉から東京の南池袋に越してきたの。近所に矢吹浩太郎という、すごく失礼な同級生がいるの。引っ越しの時、挨拶にいったら、「名前負けだな」だって…。それからの浩太郎って、会うたびに、あたしをからかうのが趣味みたいなんだ。あたしのカレは、同じクラスの高橋直樹クン。ちょぼネクラぎみだけど、ステキなの!といっても、一方的な片想いなんだけど…。
ねぇ、こういう経験って、ない?今、わたし、毎朝同じ通学電車で、顔を見かけるだけの人に、すっかり恋しちゃってるの…。これって、一目惚れ、なのかな。わたし、木下涼子。高校2年生。世の中、いろんなカップルがいるわけだけど、みんなどうやって知り合ったのかな。一目惚れって、どのくらいの確率で成立しているのかな?だけど、その前にどうやったらわたしのこと、気がついてもらえるんだろう?
わたし、埴科果林。高校1年。館林海は、わたしの幼なじみなんだけど、3か月前からは、BFなのっ。で、わたしとなかよしの芙蓉は、海のお兄さんの空さんとつき合ってるんだ。芙蓉が神戸に転校する前の晩、わたしたち4人は、もちろん規則違反なんだけど、寄宿舎をこっそり抜け出して、密会しちゃったの…。ね…海。今、こうしていること、ずっと覚えていてね。だって怖いんだもん。今年は17、来年は18になって、ぜんぶ1回しかなくて…。
高校生になるまで、恋ってどんなものなのか、いまいちピンと来てなかった、ちょっとトロめのあたしの名前は、渡辺可憐。1年生になってすぐ、生まれてはじめて、トクベツに気になる男のコ、という存在に出会ってしまったのだけど。恋愛初心者のあたしは、自分の心を、どうやって伝えたらいいのか、まるでわからない。こんな意気地なしの女のコのために、バレンタイン・デーが、あるのかな。じゃ、それをはずしたら、次は…!
細胞複製制御酵素、すなわち不老不死の可能性を発見した直後に行方不明となった朝倉。その妻菜緒子も誘拐され、彼女の愛人で朝倉の同僚だった達也も襲われる。執拗に達也を襲う製薬企業と自衛隊衛生局特別班。どうやら彼は、不老酵素の情報を封入したカプセルを、知らずに呑んでしまったらしい。達也の体内にある情報を手に入れようと手段を選ばぬ巨大組織。菜緒子を救出し、自らを守るために、達也は一発逆転の奇策を仕掛けるが。
局地群発地震、アベックの連続失踪、跳梁する屍食鬼…、多摩丘陵に怪事件が頻発する。地下壕に埋めた旧日本軍の高射砲を発掘する元砲兵隊長を取材中の共時通信記者田外は、壕内に若い男女の射殺死体を発見。だが眼前で同僚が黒く毛むくじゃらの醜悪な影に貪り食われてしまう。-黙々と屍食鬼を狩る自衛官。陸自〈民族遺産監理室〉最後の霊的謀略とは?司祭服に身を包む美貌の魔術師香月が喚起した〈火の王〉に88式野戦高射砲が火を吹く!
沙羅が転校した玻琅学園は、妖気ただよう不気味な学校!見た目にはフツーの高校でフツーの教師と生徒たち。でも、私にはわかる、人間じゃない霊力が…。そんな沙羅の目の前で血しぶきが噴き上がり地底から声が響く。B・Fの薫までさらっていった悪霊の正体と目的は、いったい何?秘密の能力を知られたら薫ともお別れだけど、彼を救出するために、私は満月の夜、闘い、大ピンチ。そのとき現れたのは意外な人!応援してね!
ハンサムな深津聖くんの自転車の荷台に、髪の長い、ほっそりした少女が座ってる。それも、透きとおるような真っ白なドレス着て!クラスメートの礼美たちには見えなくって、あたし、泉だけには見える…。深津くんと親しくなっていけばいくほど、ふしぎでおそろしい出来事がおこってきます。ついに、湖に引きずりこまれてしまう。こわい!深津くん、いったい何があるの?あたしこの秘密、おそろしいけど、必ず解きます。
彼、トオルは、おしゃれなドロボーさん。深夜の宝石店の前で、私、アリサのファーストキッスを盗む。その手ぎわもにくらしいくらいあざやか!ところが、そのとき宝石店のなかでは、なんと殺人事件が行なわれていたの!目撃者の証言で、私たちはリッパなおたずね者に。刑事がニガテのトオルと、スリル大好きのアリサ。こうなったら、ふたりの推理で、真犯人を見つけなきゃ!なのに、ピンチの私たちの前に、犯人の巧妙なワナが…!
大門みかるは2度目の失恋をした。かなりの重症。どうしてフラレちゃうのか知るために、失恋クラブを作った。13日の金曜日にできたクラブの部員は13名。それも全員女子。いまではみかるの身近な男の子といえば弟の友だち森隆一だけになってしまった。みかるの真下の教室にいて、窓から2階に呼びかけ、べんとう半分くれだの、エンピツ貸せだの命令するイヤなやつ。そんなある日、突然、母が若い男と駆け落ちしてしまい…。
私、月子は、走ることが大好きな元気少女。だけど、悩みはある。つき合って半年になるカレ、聡との、近いようでとても遠い距離のこと。もっと近づきたいのに…。ところが、ある日突然、聡にサヨナラを言われちゃう。どうして!?理由がわからないままなんてヤダよ。そんな私の前に、いきなりフシギな男の子・キサブローが現れたり、理沙のウラギリや美幸のイジワルがあったり。頭は大パニック!私の恋はどうなるの?
あたし、白鳥麻央。18歳。パパとママを飛行機事故で亡くし、北海道の叔母さん夫婦のところに引きとられて、もう4年になります。あたしにとっては、じつに波乱に満ちた年月。でも、それも、今では懐しい思い出なの。一度はあきらめかけた健太郎との仲も、元にもどり、そして、なによりも嬉しいのは、早苗ちゃんの足の手術が成功したことです。今は、秋の乗馬大会に向けて、ポーラスターといっしょに、猛練習中なんだけど…。
あたし、工藤由香。都立高校の1年生。今度の事件は、3月の、あたしの16回目のバースデーパーティーから始まったの。パーティーの趣向として、悪友のサキが、魔法のおまじないを教えてくれたことも、その事件の重要な要素でもあったんだけど…。なんのおまじないかって?わかるでしょ!!でも、あたしもサキも、その時はまだ、その魔法のおまじないが、ほんとに効くなんて、ぜんぜん思っていなかったんだ…。
あたし、園田愛子。もうすぐ17歳になる、私立女子高の2年生。家族は、ママと、ママのほうの、おじいちゃんとおばあちゃんだけ。やさしかったパパは、もういない。汚れた手帳だけが、たったひとつのパパの形見。ある日、下校の途中、片倉英二さんと知りあったの。英二さんは、バレエ団のダンサーで、日本公演のために仲間とやってきたという。英二さん!あたしの素敵な“天使”に、なってくれませんか?
アニキのつもりで長年つきあって来た、お隣り、深町家の洋一さん-、洋にい、への気持ちが。いつのまにやら女のコらしい片想い、てヤツに変化しちゃってるコトに気づいてしまった、ボク、井沢真琴。16歳、高1。春休みを待ちかねるようにして、ボクは、洋にいが住みこみでアルバイトしてるスキー場のペンションへ、旅立ったんだ。大好きなヒトと楽しい時間を過ごせるはずだったのに、ちっきしょー、ジャマモノが、1匹…!
「女の子の敵は、ぜったい許せない!」続発するショッキングな婦女暴行事件に、忍は怒っていた。「とんポリ・コンビ」の松前高志刑事は、現地へ。忍も彼を追って、被害者の出た高校に、教育実習生として潜入。ところが、ふたりがマークしたとおり、そこは、校長以下、怪しげな奴ばかりの暴力学園だった。そして、教室で忍を待ちうけていたのは…?恋人の高志には、お色気美女がせまってくるし!ピンチの連続に、ふたりはどうする?
私、マユコ。大自然に囲まれた、カナダ生まれの14歳。ちょっと内気で本が好きな女の子。ところが、事故のショックで、な、なんと、男の子、しかも本のなかの主人公になってしまうんです。その名は、「少年探偵セディ」。だけど、こうしちゃいられない。助けてくれた、天才科学者・ゴーバル博士の研究所がたいへん!大切なデータを盗まれて、殺人まで…。せっかく名探偵が目をさましたんだから、この事件、ボクにまかせて!