1990年5月発売
ごぶさたしました。鹿島田理梨子です。今回は都心のおしゃれなホテルでミステリー劇を見て、謎解きする話から始まるの。いつものように美少年ロウの助けを借りてネ。そこで知り合った女子大生のお姉さんが急死しちゃうところから、現実のこわーい事件が起こりはじめます。現場に舞い飛ぶタロットカードの絵柄は“吊られた男”-意味は処刑。そして他にも狙われている人がいる!私を道づれにしないで。ロウ、早く助けに来て!
信じられない!帰ってきて、ゆーさん!ミナトに突如あらわれた『人形の城』。あらゆる国の衣装をまとった人形たちが、私たちを迎えてかれる。かわいい、だけど、こわい。生きてるみたいだもの-。太鼓をたたく南の国の少女。そのヘンな人形を見つめながら、私、ミキは悪い予感にとらわれていた。大好きなゆーさんの突然のサヨナラも、しっかり者のよしのの家出事件も-みんなこの不思議な人形が知ってるんじゃないかって。
す、すごい!指輪がフワーッと浮いた!そのうえ、水道の水がキラキラ光り出すなんて!あのうわさの転校生高柳レイコが見せた神秘の力よ。人は誰でも、気がつかないだけで、超能力を持っている。そして、修行すれば、もっとすばらしいパワーが身につくんだって。でも、でも、これって、どっかおかしい…。あたし館野未来は、聖・恵留藻学園の友だちの彩子、遊香と三人で、超能力者レイコの恐ろしい力と秘密を探ります。
夕暮れの公園で出会った美しい女性にたのまれて、一個の謎めいたペンダントをとどけに行った先で、死体が。服を着たまま、ベットにあおむけになって,恐怖で顔をひきつけられて死んでいる。ううっ、こわい!逃げようとしたとき、背なかに何かがぶつかった。ふりかえると、そこには、なんと、美形の男の子が立ってる。この人、有名なロック・スターよ。殺人鬼は彼なの?あたし、布希子のドキドキの恋とサスペンス、読んでね。
ちょんまげ結った超レトロ・ファッシュンのハンサムボーイが、私の家に来た。江戸時代からタイムスリップしてきたんだと。いきなり「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の世界よ。お姉ちゃんたら、そんな彼をいきなりデパートへ連れ出すんだもの。エスカレーターの手前で足元にご注意くださいといわれれば、履物をぬぐし、階段が動くといって悲鳴をあげるし、あ、あほかーっ!もう、脳ミソ膿みそう。あ、頭が…ウニじゃ…。
あたし、村上明日香。高校2年生。パパの転勤で、沙也香と絵里香が松江に行って、あたしと亜矢香姉だけになってしまった我が家に、由紀さんがやってきてから、少しは活気がもどってきたみたいなんだ。学校では、このごろ、進路についての話が、もっぱらみんなの口をついて出るの。2学期も半分以上すぎて、そろそろ本格的に、進路について考えなければいけない時期だし…。あたしも、正直いって複雑な気分なの。
「おはよー、由香」とサキがいったとき、あたしはまだベッドの中にいたの。工藤由香。都立高校の2年生。今日、あたしとサキは、夏休みを利用して、ニューヨークのお姉さんのところに出発する小林クンを、成田空港まで見送りにいくの。そして今回の事件は、プレゼントを買いにいった渋谷で、あたしが書いた、小林クンへの手紙をなくしたことから始まったんだ…。
あたし、百武千晶。そして、名目上はイトコで、BFのホシオは、本当はエイリアンなんだ。あたしとホシオは、都立黄島高校に通っていて、この春、3年生になった。受験にめざめたあたしは、とりあえず、受験関係の資料を、本屋で買い物しまくってきたの。不思議そうに見ていたホシオの顔が、入学金や授業料の金額を見て、青ざめてきたんだ。そうよ。ホシオの学費は、いったい誰が…、誰が払うんだろう?これは重大な問題よ。