1991年12月発売
降り注ぐ蝉しぐれ。蘇る正の影…。25歳の理沙は、ディレクターになって三年がたっていた。二度目の大学生活を送る良と、一緒に暮らしている。最近、理沙はよくわからないことがあった。良のことは好き。愛しているはず。なのに、忘れたいはずの田舎でのこと、そして、正のことを思い出してしまうのは、なぜ?本当に好きなのは、好きだったのは、誰?恋に恋することの危うさを、鮮烈に描く。
“時の宝珠”を正し、世界を滅亡から救う、翼を持つ乙女ファラ・ハン-。ファラ・ハン、ディーノ、レイム、シルヴィン。四人の聖戦士は『眠り』から目覚め、自分たちの使命を知った。だが、それぞれの心の中には、不安と疑惑が渦巻いていた。そんな時、血肉を貪り喰う闇の魔物が、突如礼拝堂に襲いかかってきた…。彼らは魔物を倒すことができるのだろうか?聖戦士たちの世界救済冒険ロマン第二幕。
金と銀のふたつの月が交わる地を、金と銀に輝くふたりの若者が、軽やかに旅する。かつてこの地には、第3の月があったという-。クードルーンを目指すリューとエリアードは、深い霧に誘われ、妖しき街アヤトーラへと、足を踏み入れてしまう。アヤトーラは享楽の都で、〈月の合〉には霧の化け物が出るという噂があった…。あやうく、あやしい絆で結ばれる、金と銀のふたりの冒険譚。
大島恵は中学三年生。お嬢さんタイプの姉・唯と、クールな小学生の妹・茗の三人姉妹。東京に前代未聞の大型台風が接近した日、恵は、ぜひ『台風手帳』を作らなくちゃと、『非常事態』にわくわくしていました。一方、唯は、片想いの人から声をかけられ、どきどきしていましたし、茗は、なんだか訳もわからず、いらいらしていました。いよいよ台風上陸。激しい嵐の中、突然大きな物音が!家の前に倒れていた男の正体は。そして、三人姉妹の運命は…。
「明日は最終日、きもだめししない?」一子先輩がみんなに提案した。あたし(夏月)は今、サッカー部の合宿の最中。この頃、鎌倉の二階堂あたりにオバケが出るというのだ。5人1組のあたしたちが行ったのは瑞泉寺。行ったという証拠の品を置いてくる事。ところが、そのお寺で明智くん、ジョッカー、雅巳たちに出会った。それにほら穴から聞こえてくる鈴の音みたいな音が気になる。
ファンタジウムという1万2千年前の種が各学校に配られた。あたし(なずな)は、どんな花が咲くのかという好奇心から、育てることを引き受けてしまった。そして唯一あたしのだけが芽を出した。ひょんなことから知り合った花好きの片山くんと、学校の温室へファンタジウムを見に行った夜、あたしは1人まっ暗な闇の世界へ落ちていった。気がついたとき、あたしは異界の女神にされていた。
水を自由に操れるという「竜の血」をひく双子の姉弟・まゆらと水輝。平穏に暮らしていた彼らの前に、亡き母の親族と名のる海と望が現れてから、ふたりの運命が変わりはじめた。あらゆる手段を使って、水輝たちの中に眠る力を目覚めさせようとする海たち。竜の血族にうまれるという竜晶珠を持つ者とは?異常に水に弱いまゆらを救うために、水輝に秘められた力が、発現しようとしていた。
電話をかけてい三人の女の子。その耳に、「遅くなりそうなんだ。また、今度にしよう」という声が聞こえて、それぞれの物語が始まった…。表題作ほか5編を収録した恋の短編集。
幼なじみのシュンサクと再会して、大喜びのアサキ。早速、彼の姉・ミサオが出演するバレエ公演をみにいくことにした。ところが、ミサオは悪霊に…。オカルトチックミステリー。