1991年7月1日発売
果てなき消耗戦のまま膠着状態の戦局がついに動いた。我が伊号潜水艦の殊勲により、米側は空母二隻を失い、残るは旧式小型のレンジャーのみに。この敵機動部隊の弱体化を衝き、〈大和〉以下の戦艦群がガダルカナル沖へ突入、46サンチ巨砲は米軍基地を爆砕し、さらに戦艦ワシントンをも直撃する。勇躍進出した雷電隊も、その大出力発動機と重武装にものを言わせ、敵陸海航空隊と死闘を展開。かくして戦局は重大転機を迎えるのであった。
戦後初めて日本を親善訪問するソ連極東艦隊。だが、艦隊に随伴の補給艦を、自軍バックファイア爆撃機が対艦ミサイルで撃沈。出迎えの海自八八艦隊に囲まれたソ連側の旗艦・スラヴァ級巡洋艦の至近距離でも、巡航ミサイル訓練弾が炸裂した。さらに、海自護衛艦は、合流した両国艦隊に高速で接近する魚雷の航走音を探知。最新鋭のアクラ級原潜まで繰り出し、友軍艦隊を攻撃するソ連。ペレストロイカ後の軍内部にいったい何が…。
実の姉との再会もつかのま、勇魚は故郷の村上水軍に容れられず、燧灘の孤島に追放された。しかも、自分を十数年の流浪の身に追いやった、仇敵・高野三郎師光は、今や、足利幕府で倉奉行という要職を得て、京都で優雅な日々を送っているという。絶望の瀬戸際に立たされた勇魚。不屈の狼はどこに光を見出すのか?動乱の南北朝期、戦場に生きる男たちの運命を綴る歴史冒険の新たな幕があがる。
〈RYUGOO〉とは-まあ早い話が「第二次関東大震災」で崩壊してしまった瓦礫の街・TOKYOの代わりに我が世の春を謳歌している海上都市なわけだ。本土の難民はスキあらば〈RYUGOO〉に潜り込もうとするが、そういう楽園への不法侵入者を追い払うのが通称“龍宮の使い”の役目だ。第17監視センター東京湾岸警備員と名前だけはいかめしいが、実はのどかな番犬生活というこの部署に、俺は栄光の龍宮警察転属と引き換えにやってきた。だが3カ月後、俺を待っていたのは〈RYUGOO〉の恐るべき実態だった。「サード・コンタクト」に次ぐ、待望の小林一夫第2作。
世界はいまだ混沌としている時代。捨て子だったグリントは、人々から魔獣と恐れられているプレガントに拾われ、育てられた。かつて世界の創造に助力したプレガントの一族には、創世神ジェネシスより死者再生の力が与えられていたが、それを快く思わない冥府の大神ハーディは、死獣や魔獣を操り、グリントたちを執拗に狙っていた-。神話世界に展開する超英雄譚、第一弾。