1993年発売
クシアラータ王都を、紫水晶の瞳の美しい魔王が統治していた時代。邪悪なる賢者エフタルは、紅蓮の瞳を持つ勇者ルカナをかつぎ、魔王弑逆を画策した。エフタルは魔族の弱点を知る唯一の人間。静謐の魔族の世に暗雲が垂れ込める。後にクシアラータ大戦役と呼ばれる、悲劇の戦いが、今、始まったのだ…。砂漠の王国を舞台に織りなされる、運命の物語外伝。ルカナ&エフタル編。
ムアール帝国の礎石である「夢石の玉座」を一目見ようと、宮廷に忍びこんだエフェラは、樹の上を歩く不思議な少女に出会った。「ね…外はおもしろい?」と尋ねてきたのがジリオラだった。皇女とは知らずに、宮廷脱出に協力してしまったエフェラ。-この出会いが、のちに、ムアール帝国の衰退と、他国の戦乱に二人を巻きこみ、その運命を大きく変えていくことに。「女戦士」シリーズ第一弾、幼少時代。
「和彦?私よ、早く開けて」インターフォン越しに響いてくる、聞き覚えのある声。そのときから、俺の受難の日々が始まった-。俺、三紀。広告代理店に入社してもうすぐ一年。上司にはシゴかれ、再会した元同級生・高岸にはからかわれ、苦労の絶えない毎日だ。そのうえ、赤ちゃん連れのハリケーンまでやってきて、もう、どうにかしてくれよ。『本気で欲しけりゃモノにしろ!』第二弾。
セックスから愛が生まれると錯覚していた真奈美。本当に愛することを知らないうちに、愛を諦めてしまった千加。そして、愛し方も愛され方も知らなくて、セックスでしか気持を表せない純。『LIFE』という喫茶店が3人を結びつけ、思いがけない事件を生む…。シンプル・レイプ-顔見知りによるレイプ-は、男の犯罪?女にも問題があるのか。男と女の関係を強烈に問いかける問題作。
あたし(志乃)の家族は両親も二人の兄も声楽家なのに、あたしは声が悪い。で、ピアノを弾いてる。でも髪は真っ赤、ピアスをしてて、一目でワルとわかる。ところが、学校の合唱部から、コンクールの伴奏を頼まれた。あたしは断った。あたしのピアノは伴奏のためのものじゃない。それに、指揮者の三村は、はじめて顔を合わせた時、あたしのカッコを見るなり、こんなやつとは…と言った。
「もう。あんな奴、別れてやる!」あたし、加奈。いま、すっごく頭にきてるとこ。だって直也ったら、あたしが超ハンサムと話してたのを見て、ヤキモチやくんだもん。そんなに、あたしが信じられない?もう、二人はおしまいね…。とは思ったものの、やっぱり直也を愛してる。キスして一件落着…、じゃなかったの。なんとこのケンカから、恐ろしい殺人事件が始まってしまった。
タカシは、黒雲に乗って追いかけてくる美女を見て、生つばゴックン。心臓をわしづかみにされたみたいだった。ところが、これは魔物たちにノルマを課せて、人間にいじわるをして楽しんでいる、イジワルの国の女王さまなの。そして、ドジをふんだ魔物には、きびしい「おしおき」が。アリスを誘拐したのも、人間を困らせようとする女王さまの仕業-。ところが、その陰に、あの翔野が。これは、胸キュン・ペアーへの挑戦状なの?
「あの方は、わたくしの運命の人。ぜったいに結婚してみせますわ!」野球場で見知らぬ人に、飛んできたボールから身を守ってもらったメグ。頭を打ったわけでもないのに、いきなりその人との結婚を宣言するなんて。メグには、タケル君っていうボーイフレンドが、いるじゃない。でも、私、ミキがなにを言おうと、よしのが脅しをかけようと、メグの決心は変わらない。ゆーさん、どうしよう。
彼、木村達也クンは、クラスの人気者。ライバルはたくさんいるけれど、彼の特別な女の子になれる日を夢見てた。そして、誰れよりも彼のことを想ってる、って信じてた。そんな、大好きな彼から告白されたの-。ずっと、この日を待っていたはずなのに、どうして、「考えさせて」なんて言ってしまったんだろう。何かが違う気がして…。片想いしながら、彼のこと見ているときのほうが、楽しかった気がするのは、なぜ?
ヨーロッパ随一の芸術の都フィレンツェが魔に脅やかされていた。ジュリアーノ・メディチ暗殺に憤激した市民は事件の首謀者であるパッツィ家の要人を次々に私刑に処し、虐殺の血の臭いに導かれるように、蝿の王ベルゼブブが姿を現したのである。窮地に陥ったメディチ家の若き頭首ロレンツォはレオナルド・ダ・ヴィンチに救いを求めた。ヘルメスの科学で魔を祓える史上最高の天才に。
あたし、森山小夏。元気で明るい高校2年生。そして、あたしのボーイフレンドは、なんと、あの、人気モデルの杉本聡くんなの。でも、聡くんは、今や、すっかり有名人で、おちおち、外でデートもできないの。ファンの女のコには睨まれちゃうし、そのうえ、恋のライバルまで登場して…。もう、このままじゃ、聡くんをとられちゃいそう。そこで、あたしは、この夏、美人になる決意をしたんだ。
さあ、夏休み。わたしは日下くんと美奈子と共に、沖縄へやって来た。まぶしい太陽、青い海と白い砂浜は、真夏の恋にぴったり。ところが、この美しい島で、リゾート開発会社の社長が殺されてしまったの。この社長と一緒に来ていた夫人は、犯行時刻には20キロも離れた小さな島に行っていたし、開発反対派の人々にもアリバイがある。けれど、潜水艇から見た海底のサンゴ礁が、わたしに、ある重大な真実を教えてくれた。
あたし、川島舞子、高校2年生。16歳。で、あたしの彼の名前は、高杉薫。カオルとは、友達の紹介でつきあいはじめて、2か月とちょっと。もうそろそろ、ファーストキスかな…、なんて思ってたんだけど、なんと、あたしたち、ふたりだけで、1泊旅行にいくことになっちゃったんだ。1泊旅行だなんて…、キスどころか、それ以上にいっちゃう可能性だって大じゃない。あたし、どうしたらいいんだろう。
わたし、藤岡未宇、15歳。メガネをかけてる、ふつうの女のコ。どじで、とろくって、てんでさえないの。ところが、ある日。「きみをスカウトしたいんだ」。カッコいいお兄さんに、声をかけられたから、びっくり。なんと彼はスーパースターを育てる名人だったの。本当に、わたしがアイドルになれるの?アイドル、ときめきストーリー。
高3で、少女マンガ家志望の、あたしの名前は、富田有美。というあたしの大親友の名前は、宮田里美。ね、漢字の見た目が、似てるでしょ。性格は、みごとといってもいいぐらい正反対の、あたしたちなのに。この名前のせいで、ときどき人違いされちゃうの。それって、ただでさえ、あんまり気分いいコトじゃないのに。あたしの片想いの黒崎律くんまで。ねえ、恋って。どうしてこんなに「まさか」の不安だらけなんだろうね…。
あたし、千晶。世間は夏で浮かれてても、ひたすら勉強しなくちゃいけない、浪人生。ひと足先に大学生になったホシオは、ノーテンキに映研の連中と飲んだくれてるのに。違う世界の、違う時間の中で、あたしたちの距離も、あたしたち自身も変わっていく。ただでさえ不安なのに、ホシオが家を出て、ひとり暮らしを始めてしまうなんて。あたしたち、このまま離れ離れになっちゃうの…。
あたし、麻衣。サッカー部のキャプテンしてる松永と付き合い始めて、もうすぐ1年になる。一緒に帰ったり、デートしたり。うまくいってるつもりだったけど…。いつからだろう、松永のまなざしや言葉の中に、いままでと違うものを感じだしたのは。あのよそよそしさは、あたしの思いすごしなの…?不安でいっぱいのあたしの前に、ある人が突然、現れて…。