1993年発売
「もう。あんな奴、別れてやる!」あたし、加奈。いま、すっごく頭にきてるとこ。だって直也ったら、あたしが超ハンサムと話してたのを見て、ヤキモチやくんだもん。そんなに、あたしが信じられない?もう、二人はおしまいね…。とは思ったものの、やっぱり直也を愛してる。キスして一件落着…、じゃなかったの。なんとこのケンカから、恐ろしい殺人事件が始まってしまった。
タカシは、黒雲に乗って追いかけてくる美女を見て、生つばゴックン。心臓をわしづかみにされたみたいだった。ところが、これは魔物たちにノルマを課せて、人間にいじわるをして楽しんでいる、イジワルの国の女王さまなの。そして、ドジをふんだ魔物には、きびしい「おしおき」が。アリスを誘拐したのも、人間を困らせようとする女王さまの仕業-。ところが、その陰に、あの翔野が。これは、胸キュン・ペアーへの挑戦状なの?
「あの方は、わたくしの運命の人。ぜったいに結婚してみせますわ!」野球場で見知らぬ人に、飛んできたボールから身を守ってもらったメグ。頭を打ったわけでもないのに、いきなりその人との結婚を宣言するなんて。メグには、タケル君っていうボーイフレンドが、いるじゃない。でも、私、ミキがなにを言おうと、よしのが脅しをかけようと、メグの決心は変わらない。ゆーさん、どうしよう。
彼、木村達也クンは、クラスの人気者。ライバルはたくさんいるけれど、彼の特別な女の子になれる日を夢見てた。そして、誰れよりも彼のことを想ってる、って信じてた。そんな、大好きな彼から告白されたの-。ずっと、この日を待っていたはずなのに、どうして、「考えさせて」なんて言ってしまったんだろう。何かが違う気がして…。片想いしながら、彼のこと見ているときのほうが、楽しかった気がするのは、なぜ?
ヨーロッパ随一の芸術の都フィレンツェが魔に脅やかされていた。ジュリアーノ・メディチ暗殺に憤激した市民は事件の首謀者であるパッツィ家の要人を次々に私刑に処し、虐殺の血の臭いに導かれるように、蝿の王ベルゼブブが姿を現したのである。窮地に陥ったメディチ家の若き頭首ロレンツォはレオナルド・ダ・ヴィンチに救いを求めた。ヘルメスの科学で魔を祓える史上最高の天才に。
あたし、森山小夏。元気で明るい高校2年生。そして、あたしのボーイフレンドは、なんと、あの、人気モデルの杉本聡くんなの。でも、聡くんは、今や、すっかり有名人で、おちおち、外でデートもできないの。ファンの女のコには睨まれちゃうし、そのうえ、恋のライバルまで登場して…。もう、このままじゃ、聡くんをとられちゃいそう。そこで、あたしは、この夏、美人になる決意をしたんだ。
さあ、夏休み。わたしは日下くんと美奈子と共に、沖縄へやって来た。まぶしい太陽、青い海と白い砂浜は、真夏の恋にぴったり。ところが、この美しい島で、リゾート開発会社の社長が殺されてしまったの。この社長と一緒に来ていた夫人は、犯行時刻には20キロも離れた小さな島に行っていたし、開発反対派の人々にもアリバイがある。けれど、潜水艇から見た海底のサンゴ礁が、わたしに、ある重大な真実を教えてくれた。
あたし、川島舞子、高校2年生。16歳。で、あたしの彼の名前は、高杉薫。カオルとは、友達の紹介でつきあいはじめて、2か月とちょっと。もうそろそろ、ファーストキスかな…、なんて思ってたんだけど、なんと、あたしたち、ふたりだけで、1泊旅行にいくことになっちゃったんだ。1泊旅行だなんて…、キスどころか、それ以上にいっちゃう可能性だって大じゃない。あたし、どうしたらいいんだろう。
わたし、藤岡未宇、15歳。メガネをかけてる、ふつうの女のコ。どじで、とろくって、てんでさえないの。ところが、ある日。「きみをスカウトしたいんだ」。カッコいいお兄さんに、声をかけられたから、びっくり。なんと彼はスーパースターを育てる名人だったの。本当に、わたしがアイドルになれるの?アイドル、ときめきストーリー。
高3で、少女マンガ家志望の、あたしの名前は、富田有美。というあたしの大親友の名前は、宮田里美。ね、漢字の見た目が、似てるでしょ。性格は、みごとといってもいいぐらい正反対の、あたしたちなのに。この名前のせいで、ときどき人違いされちゃうの。それって、ただでさえ、あんまり気分いいコトじゃないのに。あたしの片想いの黒崎律くんまで。ねえ、恋って。どうしてこんなに「まさか」の不安だらけなんだろうね…。
あたし、千晶。世間は夏で浮かれてても、ひたすら勉強しなくちゃいけない、浪人生。ひと足先に大学生になったホシオは、ノーテンキに映研の連中と飲んだくれてるのに。違う世界の、違う時間の中で、あたしたちの距離も、あたしたち自身も変わっていく。ただでさえ不安なのに、ホシオが家を出て、ひとり暮らしを始めてしまうなんて。あたしたち、このまま離れ離れになっちゃうの…。
あたし、麻衣。サッカー部のキャプテンしてる松永と付き合い始めて、もうすぐ1年になる。一緒に帰ったり、デートしたり。うまくいってるつもりだったけど…。いつからだろう、松永のまなざしや言葉の中に、いままでと違うものを感じだしたのは。あのよそよそしさは、あたしの思いすごしなの…?不安でいっぱいのあたしの前に、ある人が突然、現れて…。
“改変”が行われてしまった。片桐先輩は〈恋人たち〉の協力者に殺されてしまったんだ。先輩を生き返らせるためには、あたしと〈魔法使い〉は、〈運命の輪〉を中立の見届け人とした〈恋人たち〉との勝負に勝たなければならない-。制限時間内に〈恋人たち〉の協力者を探し出さなければならないんだ。新たなタロットの大精霊、女好きでド派手な〈愚者〉の登場。そして、驚愕の新事実も発覚し、物語は意外な方向へ。
わたし、桜井乃々はあこがれの山手聖学院に合格したの。横浜の港を見下ろす高台にそびえ立つ白い校舎。おしゃれで、賢そうな先輩たち。そこでは恋だって特別に甘いはず…、と思って、必死で受験勉強をしたんだ。そして、待ちに待った入学式の朝。遅刻しそうになり、学校への長い坂道を急ぐわたしの前にあらわれたアイツ。ひとのことをからかったり、デリカシーのないやつ。でも、どこか印象的な男の子なんだ。
女の子って、恋をすると不安になるよね。男の子は、どうなんだろう。やっぱり恋して悩んだりするの?由佑くんの場合は-。オレ、杜谷由佑。16歳。親友の省吾に、遠山雫が好きだとうちあけられた。オレが好きなのも雫だなんて、今さら言えないよ。オレは自分の感情を隠しつづけた。友情を選んだ。告白まで手伝って…。それなのに、雫のことが忘れられないなんて-。キミにも聞いてもらいたい。オレの恋の話。
ゆっくりと体を引き寄せ、唇が重なる…。「やめろ!」と、竜憲が叫んで、弾き飛ばした相手は、まさかの大輔。悪い冗談なのか、彼に取り憑いた魔物の仕業なのだろうか。一方、もともと女にしか興味がない大輔の前には、美しい女が神出鬼没する。しかし、この女が現れるたび、誰かが消えていく-。人を食らい、若さを食らって生き、大輔に会いにくる女の目的は何?命を賭けて魔物と対峙する大輔の運命は。
ハラーマ大陸では、かつてこの地を支配したムアール帝国の衰退により、盟主権をめぐる興亡が繰り広げられていた。傭兵として各地をまわるエフェラとジリオラは、グラフトン公国の三つ子兄妹と出会う。しかし、新興勢力フォーダ神聖皇国が、その幼い兄妹の命を狙っていた。人間の魂までも奪うと伝えられる教団を持つフォーダから、彼らを救うため、いま、女戦士が立ち上がる。そして、夢石の中の赤い星が暗示するものは…。
「まず会社を辞めよう!」二十二歳の吉武真希は単調な生活を変えたくて、ついに決心する。そんな真希の気持ちは、高校時代からの彼、圭輔には伝わらない。気持ちが通じあわないまま、「東京で美術の勉強をする」と宣言する真希。「俺たちはもう終わりなのか」と呟く圭輔。その言葉に真希の心は揺れる…。会いたい時に会えないのは、恋人じゃないの。