2003年発売
ワグバンと呼ばれる不毛の大地。群雄が割拠し、残り少ない資源を奪い合っている時代。この世界には、その血に“従隷兵騎”と呼ばれる巨大な機械人形を操る能力を持つ戦士-機士-がいた。ワグバン東部で屈指の機士であるス=ガンは、領主の庇護を受けていないため、各地で優秀な機士を求める領主に追われていた。だが、その日砂漠でス=ガンを襲った相手は…。巨大人型メカが縦横無尽に暴れまわる、本格ヒロイックファンタジー。
銀之介が暮らす飯波市に連続猟奇事件が起こった。血まみれで倒れる女性には肉食動物に噛まれたような傷跡。そして「毛むくじゃらの化物に襲われた」という証言。事件解決のため、またまた銀之介たちの前に現れた破天荒刑事漆野百太郎が銀之介に告げる。「今回の事件の犯人はオオカミ人間だ…」。いったいこのオオカミとは何者なのか?そんでもって銀之介は飯波市に平和を取り戻せるのか?こんな事件が起きちゃって、銀之介は無事に飯波高校を卒業できるのか?だいたい卒業を目前にして、唐子との関係は進展しないのか?『僕にお月様を見せないで』ついに完結。
時は西暦2102年ー。料理界のマサチューセッツ工科大学とも呼ばれる「東道頓堀調理師専門学校」に入学した空渡風。そもそも、風の祖父が自分の定食屋を継がせようと、嫌がる風を料理の道に進ませたため、風はやる気ゼロ!基本であるはずの包丁もまともに使えず、実習班ではいつもお荷物扱い。そんな風と、個性豊かな実習班の仲間や教師たちが勢ぞろいしてしまった、「東道頓堀調理師専門学校」に騒動が起きない日はない!?そして、この学校には大きな秘密がー!?栗府二郎&珠梨やすゆきが贈る、極上コミカル、元気てんこ盛りストーリー。
私の小学校では一階から二階に上がる階段の所に鏡がかけてあった。夜中の二時に鏡の前に立つと、幽霊が映ると言われていた。昔、一人の女の子が夜中の学校に探検に行ったきり、帰ってこなかった。心配したみんなが次の日になって見に行くと、その鏡の前に女の子の上履きが揃えて脱いであった。その女の子は鏡の向こうに行ってしまったと噂になった。鏡は私が四年生の時に取り外されて、今はない。『連作・鏡の中の七不思議』の作者である八純啓が変死し、行方不明になっていた赤名裕子と大木奈々美が戻ってきた。だが異変は止まらない。そして…!超人気現代ファンタジー第7弾。
由緒正しき犬神使いの一族・川平家、その末裔で能力不足により勘当された高校生の川平啓太のもとに、一人(一匹)の犬神が現れた。“ようこ”と名乗る犬神は楚々として従順、しかも容姿は抜群。さっそく啓太は主従の契りを結び、ようことの共同生活を始める。だが、実はこの彼女、かつて誰もがコントロール出来なかった犬神の中の大問題児だったのだ!お金も女の子も大好きな煩悩の塊、犬神使い・啓太と、破壊好きで嫉妬深い犬神・ようこが繰り広げるスラップスティックコメディ登場。第8回電撃ゲーム小説大賞銀賞受賞者、有沢まみずが贈る待望の新作。
初めて友だちが出来、小鳥遊恕宇は周囲に対して優しくなった。だが、まだ恕宇はその友だちー冬月日奈に対する報復をあきらめたわけではない。だから日奈を前にこんなことを考えているー冬月日奈、お前は気づいていないだろうが、こうしている一分一秒の間にも、お前は私に観察され、弱点をさらけ出し、破滅への道を歩んでいるのだ。そうとも、あたしはそのために、あえてお前(ら)と友だちのふりをしているのだ…。ふっふっふ、と恕宇は冬月のお泊まり(!)を想像し、邪悪な(…と、自分では思っている)笑みを浮かべるー。果たして日奈の運命は…!?『ストレイキャット』完結編。
ー俺を憎め。黒い鎧を纏ったレイオットは、少年に向かってそう言った。自分を憎むことで、哀しみを乗り越え強く生きられるなら、それで良いのだと。エリック少年はその言葉を拒んだ。-全てを他人のせいにして弱い心から逃れても、それじゃ駄目なんだ。そして、魔法の力に魅せられた虐められっ子・ファネット。大きな力を持てば全てが変わると信じた愚かな少女。そんな彼女が魔法に憧れるのをいったい誰が責められるというのか。弱虫と呼ばれたまま生きていてはいけないのか?本当の強さとは何なのか?レイオットは今日も黙々と魔族を狩る。好調のハードボイルドアクションファンタジー第5弾。
ある大陸の片隅。そこでは、七つの主要都市が先王の隠し子と呼ばれる姫君を擁立し、国家統一を目指して割拠した。その中の一人、七宮カセンの姫に選ばれたのは九歳の孤児カラスミだった。彼女を担ぎ出したのは、武人のテン・フオウ将軍とその軍師トエル・タウ。二人とも、桁違いの嘘つきで素姓も知れないが、「三人で天下を取りにいこう」と楽しそうにそう話す二人の側にいられることで、カラスミは幸せだった。しかし、彼女が十二歳になった時、隣の都市ツヅミがカセンへの侵攻を始める…。第9回電撃ゲーム小説大賞“金賞”受賞作。時代の流れに翻弄されながらも、自らの運命と真摯に向き合うひとりの少女の姿を描いた新感覚ストーリー。
組織の追っ手から逃れるため、湯ヶ崎町から離れることを決心した月島亮史。レレナが両親と住む予定の町に、その住まいを移すことにしたのだが、亮史が行動を起こす直前に組織はいち早く彼の居場所を突き止めた。吸血鬼の“従者”たちで組んだ部隊を湯ヶ崎町へ派遣したのだ。目的は、吸血鬼・月島亮史の捕獲である。その影に暗躍するのは、亮史の過去を知る少女・上弦。彼女は、亮史と同じく、常人を遙かに凌ぐ能力の持ち主、吸血鬼の“主人”であった…。第8回電撃ゲーム小説大賞「選考委員奨励賞」受賞作第4弾の登場。
カーマインの庇護を得た甲院薫は、欧州にて、シューウェンと名乗る少女に出会う。光に向かう獣・ネムエルを崇めるガムナ教団ーその司祭たる彼女は、甲院薫を優しく出迎えるが…!一方、東洋ではついに、沈黙の山之内がその重い腰をあげる。魔窟の笛吹き・スフの影響を受けた沈黙の山之内。紅く紅い巨人・ウォーザイの影響を受けた災厄のカーマイン。人智を超えた異能を持つ二人が今、欧州の地に対峙するー。そして、そのとき、乾真砂達は…!人気の新・神話、第6弾。
おのが観察する事象の成り立ちやその行方を、万象を司る五元素の運行になぞらえて見切る技、五行算法の使い手ー趙五行。趙に率いられた達人たちに囲まれて育った燕児は、ある日、運命的な出会いを果たす。その相手とは、違い昔に滅びし神々-“震人”に関わる者だった!運命の少女と少年は出会い、そして歯車は動き始める…!“勁力”と呼ばれる超常の力、鍛えぬかれた身体、恐るべき武器の数々-全てが渾然一体となったとき、ひとつの世界が現出する…!!鬼才が描く超絶武術ファンタジー、登場。
キーリは教会の寄宿学校に通う14歳の少女。霊感が強く霊が見えることから、神の存在や教義に疑問を抱いていた。冬の長期休暇初日、キーリは“不死人”の青年ハーヴェイと、その同行者の小型ラジオの憑依霊・兵長と知りあう。キーリは、勝手に彼らの旅についていく事に…。様々な亡霊たちとの出会いと別れを経験しながら、キーリはやっと自分の居場所を見つけた気がしていた。しかし、旅の終わりは思いのほか早く訪れる。ハーヴェイが教会の“不死人狩り”に捕まってしまいー!?第9回電撃ゲーム小説大賞“大賞”受賞作。
禁酒法時代、ニューヨーク。裏組織“カモッラ”は重要な儀式を数日後に控えていた。泥棒カップルはグランド・セントラル・ステーションに着いたばかりだった。マフィアの三兄弟はちょっとした問題を抱えていた。チンピラの少年は思い通りにならない現実にムカついていた。職務に忠実な警部補はそんな彼らを疎ましく思っていた。そして、錬金術師の野望は200年を経て、未だついえる事はなかった。彼らはまだ、互いに関わりの無い者同士であった。このマンハッタンに“不死の酒”が蘇るまではー。第9回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞作。
家業の旅館を手伝う高校生・一馬は、月夜に浮かぶ同級生・麻衣子の全裸を目撃。さらに麻衣子は無意識のうちに聞こえてくる何者かの言葉を呟きだす。「この街はもうすぐ地上から消滅する」そして「…DT」連夜の不思議な出来事に心を掻き乱されていく一馬。やがて寂れた温泉街は、異形が跋扈し血煙をあげる超絶のサイバネティックバトルに巻き込まれていく!その一部始終を目撃した一馬の、忘れられない夏の七夜の物語。
地上に破滅をもたらす凶星の正体は天津甕星-天津神でありながら、かつて天を追われた星神であった。神との戦いを目前にして『本家』に戻った二人の鬼たちだったが、弓生は依然として人間への不信を募らせる。一方で神島、御景、秋川の三つの家も互いの溝を深めたまま、人々の絆はもはや失われたかに見えたその時、死の床にあった神島家当主、隆仁の最後の命令が下った。二人の鬼と『本家』の行く末までも大きく揺るがすこととなる、その決断とは!?鬼つかいの死は果たして人々に何をもたらすのか-。