2010年2月25日発売
純情乙女とSな彼氏の胸キュンラブコメディで大人気『S彼氏上々』の文庫未収録作品と書き下ろし満載のスーパー楽しい短編集!高校2年の夏、乙女川学園の行事でサマーキャンプに来た千亜稀達はラブラブな妄想全開で…!?克穂視点で書かれた「夏、祭り。」、修学旅行帰宅後の「囚われたお姫様」などに加え、楽しい「S彼検定初級編」などを収録。
三年ぶりに帰国し、日本の高校に入学した綾音。彼女には幼馴染みの巧也と野球をするという目的があった。そう、甲子園を目指すのだ!中学時代、巧也はシニアの世界で活躍し、全国区の有名選手に成長していた。だが、再会に胸躍らせる綾音の目の前にいたのは、想像していたのとは全く違う巧也だった。冷淡に「野球はやめた」と言い捨てる巧也に戸惑いを隠せない綾音。彼女は巧也に野球をやらせるべく猛アタックを始めるのだがー。爽快な野球小説の登場。
「僕はもうすぐ君の彼氏になる男…でも僕たちは付き合ってはダメだ。なぜなら僕たちが付き合うと、不幸な事件や事故が次々起きて、いつか僕らは人を殺すから…」波河久則はお調子者の高校二年生。その日も悪友二人と一緒に、そんな悪戯電話をかけて遊んでいた。その数日後、久則は隣の高校に通う三条有亜と出会い一目惚れ。しかし久則との付き合いが深まるに連れ、有亜のまわりで思わぬ事故が…。嘘と現実が交差する学園ラブミステリー。
所田三郎は狭く暗いトンネルの中を、物言わぬ軌条に優しく触れながら、一人歩いていた。やがて前方から、悲鳴のような汽笛が聞こえてくる。待避用の穴に潜り込み、三郎は轟音を立てながら走る機関車をやり過ごす。そしてトンネルへと立ち戻った彼が目にしたのは、線路に横たわる若い少女の姿だったー。時は昭和初期。線路を守る保線手として、二十年以上ひたむきに働いてきた純朴な男と、世間知らずの美しい少女が紡ぐ、ほのかなロマンス。
室町時代の大和。天性の美貌と才能で、幼い頃から人気者となった猿楽太夫の三郎は、父の死をきっかけに兄の一座を離れた。そして十七歳の今、自分の一座を建て、将軍足利尊氏の前で舞いたいという野望を抱く。僧兵の忍性、「地獄の獅子舞」が武器の増らを誘い、夢の実現に向け走り出す。しかし彼の野望を知った南阿弥ら一味の謀略が、その背後で動き始めていたー。能楽の大成者・観阿弥が新たな芸術の創造に向けて試行錯誤する若き日の姿を鮮烈に描く。
「あの人が犯人よ」「どうして言い切れる?」「何となくよ。だから頑張って、この事件を解決して」「それは無理」「どうして」「今日も迷える子犬を捜索しないといけないからだ」ぼくの名前は花咲太郎。探偵兼ロリコンだ(いや逆か?)。犬猫探しが専門で、今日もその捜索に明け暮れている。…はずなのだが最近、殺人事件ホイホイの美少女・トウキのおかげで、望まない大事件がぼくに向かって顔見せ中。ヤメテー。『閃かない探偵』のぼくにできることなんて、たかがしれてるんだけどなぁ。