2013年11月22日発売
元吹奏楽部で現帰宅部の亜希は、担任の平野から、ある生徒達に吹奏楽を教えてほしいと頼まれる。学校のいらないモノが吹き溜まる旧講堂で亜希を待ち受けていたのは、学内で札付きのヤンキー少年達。怖じ気づく亜希だったが、下手ながらも音楽を楽しむ彼らの熱意に打たれ、共に文化祭を目指すことを決意する。しかし、吹き溜まりで最も有名な不良少年・夏目に、ヤンキーの音楽なんて誰も聞かないと言われてしまいー?ヤンキー少年と女子高生が奏でる奇蹟の青春ストーリー。
路地裏にひっそりと佇む、加納表具店。店を営むのは、若く美しい環。実は彼女、五百年以上も生きている化け狐だった。掛け軸や屏風などにこめられた思念を鎮める仕事を引き受けている彼女のもとには、様々な事情を抱えた妖怪が相談を持ち込んでくる。環に弟子入りした人間の高校生・洸之介は、さまざまな妖怪と知り合い、やがて心を通わせていくことになるー。人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語。待望の続編が、いよいよ登場!
麒麟と名乗る謎の侍から、この世の悪を懲らしめる『四神』の役割を与えられた若者四人。順調に江戸の町に潜む悪を倒していく一方で、その四神が一人、玄武こと亀は悩んでいた。自身を蝕む『悪人を生かしてはおけない』という観念ー。彼の心は暴走し、ついには一度懲らしめた者を殺すまでに至ってしまっていた。己のその性を嫌悪し、苦しむ亀は、ある日“梅屋のご隠居”を名乗る老人に出会う。彼と釣り友達となる亀だが、それは亀自身をーそして四神の仲間全員を巻き込む重大な事件の発端となり…?
様々な悩みを抱える人々が集ういつもの街角で、人気の占い師ミス・アンジェリカが人を占うことの責任を感じ、ひそかに姿を消したー。無意識に降りてきてしまう未来の言葉が、本当にその人にとって必要なものなのか、一番正しい解決の方法なのか。女達の悩みのエネルギーを換金するために始めたインチキ占いのはずが、いつしか自分を苦しめる重圧としてのし掛かる。だが、誠二をはじめ、悩みを通して人の優しさに触れていくにつれ、少しずつ信じていくことができて…。
半額弁当バトルに青春を賭ける佐藤洋は魔導士に拒絶され、涙する槍水を見て以来、HP同好会の部室へ向かう足が遠のいていた。そしてその夜を境に佐藤、槍水共に弁当の奪取率が急激に落ち込んでしまう。この状況を変えるために、白粉は一人魔導士へ戦いを挑むのだが…。そして悩める佐藤が狼として、男として槍水に告げた決意とは…?「最強」の称号と“極み”と名付けられた弁当を手にするため、今、狼たちが集結する!半額弁当をめぐる青春シリアスギャグ・アクション、史上最大の特盛りで贈るクライマックス!!
物の修理が得意な骨董品屋生まれの高校生・物部惣一は、ある日、クラスメイトの月野原鞘音が「他人に不幸を撤く力」を持っていることを知る。その呪いのような力を持つがために、他人と距離を置き、空虚な表情を浮かべる鞘音の姿を見た惣一は、彼女を救いたいと思う。そんな時、惣一へ祖父から古い茶釜が届く。その正体は付喪神という、道具が精霊と化したものだった。幼い少女の付喪神に「つくも」と名付けた惣一は、彼女が持つ“お茶で心をもてなす能力”を使い、鞘音を救うべく動き出すが…!?第12回スーパーダッシュ小説新人賞優秀賞受賞作!
ここは、とある帝国の皇帝執務室の天井裏。その暗闇には、様々な国から来た密偵が大勢潜みー「おや、今日は重役出勤ですな」「腰の調子が悪くてねえ。わしもそろそろ引退ですかな」…と実に平和的に皇帝陛下の監視をしていた。そんな中、新たな任務を命じられ、一度祖国に帰ることになった密偵少女。だが国で彼女を待っていたのは、何と監視していた皇帝陛下だった!しかも少女は、そのまま皇妃候補として、帝国に連れて行かれてしまいー?可愛くて、ちょっとおかしな溺愛ラブストーリー!