2016年1月23日発売
名門城翠大学に着任した風変わりな青年教授。佐京冴奈ー彼の担当教科は普通ではない。西洋文化史の異端の系譜「魔学」である。そして、不本意ながら先生の助手に収まったぼく。推理小説を象った魔術師の物語、待望の復刊第2弾が登場。王道の「嵐の山荘」もこの二人にかかれば、一筋縄ではいかない。魔訶不思議な怪事件は現実と虚構が入り混じり、予想だにしない展開へ!あっと驚く結末は、もう一度読み直したくなること必至。極上エンターテインメント
名門城翠大学で起きたゲームと称する大胆な殺人予告。それが世間を大いに賑わす頃。新入生のぼくは客員教授の青年、佐杏冴奈と出会う。彼は本物の魔術師だという変わり者。どういうわけか、ぼくは先生に気に入られてしまう。こうしてにわか探偵と助手は殺人予告に立ち向かう。事件すらも楽しむ先生の享楽的頭脳は冴え渡り、ぼくは振り回され、沈件は二転三転、疾風怒涛の展開へとなだれ込む。あっと驚く結末は、もう一度読み直したくなること必至。極上エンターテインメント!
僕の「青春」は、人よりも少しだけ長いらしい。ある日、僕以外の時間が止まったのだ。それは、ごく平凡な高校生活を送る相葉孝司に唐突に訪れた特別すぎる青春だった。午後1時35分、毎日決まった時刻に訪れる1日1時間だけのロスタイム。そんな中で、僕は僕と同じ景色を見る彼女に恋をした。琥珀色の瞳で不思議な魅力を持つ少女・篠宮時音。彼女には“僕だけ”が気付けない、大きな秘密があるようで…。不思議なロスタイムが少年と少女を結ぶ、ほんのり甘くビターに切ない恋愛物語。
都市伝説しか取り扱わない「探偵事務所ANSWER」に変わった来訪者が現れた。「事務所を奪いに来ました。怪談など存在しないと証明しましょう」と挑発する明石屋聡。彼はアンサーさんこと霊能探偵・明石屋士郎の弟で!?「実にくだらん勝負だが、霊感もない生意気な弟を矯正するのも兄の務めだ」と語るアンサーさんは、事務所で働く響子に「口裂け女になれ」と無茶を言う。そんな傍迷惑な兄弟喧嘩は、やがて「口裂け女」「コトリバコ」「くねくね」といった都市伝説の真相に迫ることになり…。
人は生きている限り、変わり続ける。だからこそ人生には、ふと立ち止まって自分を見つめ直すことのできる場所が必要だ。ここは、東京・自由が丘、『カフェ六分儀』。“贈り物”の等価交換を通じて自らと向き合えば、きっと一番大事なものが見えてくる。ツンヘタレなアラサーシェフ作家と、珈琲を愛して止まないバツイチマスターが、香味豊かな一杯の珈琲とともに、あなたに幸せなひとときをお届けする物語。
妻と娘を喪ったことで、いつも自殺のことばかり考えている宗太。コーヒーとポカリしか口にしない生活を送り、餓死間近…といったある日、アメリカに住んでいる姉と、その娘が突然、自宅を訪れる。彼女たちの心配をよそに、立ち直る気配を見せない宗太だったが、無邪気にはしゃぐ五歳の姪ジルの驚くべき秘密を知り、生活が一変するー。人生は、やがて儚く消えてしまうもの。しかし、そこには、かけがえのない希望が満ちあふれている。