2018年4月24日発売
バケモノを借りればアナタの人生も変わるはず。希望を叶えてくれるバケモノを有料で貸してくれる謎のレンタルショップを舞台に、摩訶不思議な物語が展開してゆくー。
「今年は最悪の夏休みだ。わたしはこの夏に、やり残していることがある」一度死んでも生き返ることができ、その際にひとつの願いを叶えられるという不思議な木の実を手に入れた六人。二度目の死を迎えてこの世から消えていなくなったもの。別の誰かに成り代わったもの。自分を殺した相手への復讐心を募らせるもの。各々の願いがもたらした因果は絡み合い、予想だにしない展開を迎える。そして永き時を生き続け、子供らの行く末を見届けた魔女は、何を願う。
日がな一日サロンで惰眠を貪る日陽新聞社の記者・久馬と、役者崩れの妖美な男・艶煙の裏稼業を手伝う事となった香澄。ある日三人で酉の市に出かけると、久馬と艶煙の昔馴染の藤治郎に遭遇する。思い出話に花を咲かせる三人だったが、ふいに藤治郎が艶煙に対し「まだあの男を探しているのですか?」と、意味深長な言葉を残しー。艶煙の過去を紐解く大人気明治あやかし物語第三弾!「雲外鏡の怪」「鬼火の怪」「嘆きの面の怪」三編を収録。
パソコン教室の講師として平凡な人生を送っているぼく。だけど、ある日生徒から持ちかけられた相談で、ネットに潜むトラブルに巻き込まれることになる。32万アクセスの大炎上案件解決のためにぼくが頼ったのは、インターネットよろず相談所「さらまんどら」。火の中で生きる竜を自称する彼らは、自ら炎上に飛び込んでトラブルを解決するという。所長のオメガに仲間に引き入れられたぼくは、このトラブルの「非常識な解決」を目の当たりにするー。
人付き合いを避けて生きてきた高校生の内村秀は、ある日クラスメイトの飯山直佳が落としたUSBメモリを拾う。その中身、「遺書」を見てしまったことから奇妙な交流は始まった。やがて秀は直佳が進行性の記憶障害を患い、自殺を願っていることを知り…。約束に隠された本当の想いを知った時、きっと最初からページをめくりたくなる。切なく美しい物語。
司書の仕事を探す結衣は、豪邸の書庫の求人を見つける。だがその仕事は、あやかしのための図書館の仕事だった。適性があったため採用されるが、結衣は躊躇う。しかし昔出会ったあやかしの少年ナギのことを思い出し、結衣は思い切って働くことを決意する。さまざまな理由で本を探しに来るあやかしたちのために、オーナーの宗司や番犬の風花とともに、新入り司書として奮闘する結衣。いつかナギと再会することを夢見ながら。本を通じて繋がるあやかしと人との優しく切ない物語。