2025年6月13日発売
編集三年目の四葉は、突然の異動に憂鬱だ。異動先はTABEYO編集部。料理がからきしな四葉は活躍できる気が全くしない。 けれどお遣いなら、と原稿回収で「癖の強い監修者」在籍の研究室へ向かうと、血まみれの白衣を纏った異質な人物がいてーーその人こそ癖つよ准教授・朝倉だった。 四葉は動揺しながらも出されたマドレーヌ20個を簡単に完食。すると朝倉はその底なし胃袋に眼をつけ、自分の担当になるよう迫ってきた。 料理科学で作った料理を平らげてくれれば仕事も捗り利害一致だというけれど……? 一章 隠し味のミステリー 二章 血色の呪い 三章 ポトフと対立、それから
「仙果の乙女」を食らう怪異は、神力と不老長寿を得るという。 三百年ぶりに生まれた「仙果の乙女」こと松風万里香は夜ごと夢の中であやかしに誘惑され、死と隣合わせの日々を過ごしていた。 そんな折、美しき御曹司・墨染桜一との縁談を強制的に進められる。やけっぱちになった万里香は見合いの席で「おそらく私は、もうすぐ死にます」と、仙果の乙女について話してしまう。 けれど桜一は「僕があなたを守ってみせましょう」と言い、本当に万里香の夢に現れてーー。 現と夢が交錯する絢爛豪華なあやかし絵巻、開幕。 一章 黒猫の青年 二章 本愛づる乙女 三章 化け猫 四章 金魚姫 エピローグ 二人と一匹
長きにわたり人族と鬼族が争う火の大地。 人族の頭領・一初は、女性にして男の装束を纏い戦場で生きてきた。 だが宿敵である鬼族の頭領・紅炎の刃に倒れる ーーいつしか育った恋心を自覚しながら。 人族の敗北が決まり、紅炎は鬼と人が共存する新都市をつくると宣言する。 初めは反発した一初だけど、紅炎は一初の凜とした強さを認め必要としてくれた。 紅炎の傍で、一初は新都市に希望を見いだしていく。 でも大切にされるほど許されない恋に心は揺れて……。 そんな折、人族の重役が不審な死を遂げーー 宿命の和風ロマンス。 序章 第一章 鬼と人 第二章 端緒 第三章 変化 第四章 暗雲 第五章 落成 終章
職場の人間関係と激務に疲れた笹原姫香は、ある日ぷつりと糸が切れて仕事を辞めた。そして「京町家に住む」という夢を実現する。 「京都市内/下宿人/家賃2万円」 という破格の条件で京町家への転居が叶うが、引っ越し当日に出会った同居の管理人は素晴らしい毛並みのパンダだった。 紳士的で料理上手、美しく花を生け丁寧な暮らしをする通称「パンダさん」と穏やかに暮らすうち、姫香は「自分」を大切にすることに気づいていくーー。 野花のように心に寄り添う、京都ほっこりはんなり物語。 【登場人物】 ・笹原姫香/26歳。職場の人間関係と激務に疲れて仕事を辞め、夢だった京町家に住む夢を実現させる。 ・パンダさん/年齢不詳。思いやり深く紳士的で料理上手。美しく花を生け丁寧な暮らしをしている。
家族や婚約者レイニードに冷遇される侯爵令嬢エミリア。 ある日夜会で王女に目を付けられ『神の審判』と呼ばれる奈落の底に追い詰められ…… 目を覚ますとエミリアは12歳の婚約の挨拶の日に戻っていた。 婚約を結ばずに人生をやり直すはずが、レイニードの様子がおかしい。 なぜか毎日会いに来て「もう俺はエミリアから離れる気はないから」って一度目になかった展開が続いているような?
龍の末裔である輝加国の新皇帝・龍宗から皇后に指名された巫女・璃鈴(りりん)。 けれど「この結婚は義務だ」と冷たく告げられてしまう。 それなのに、熱い瞳で私を案じてくれるのはなぜーー? 「俺は、一つだけお前に嘘をついた」 これは本当に、適当に選んだだけの愛のない結婚なのか? 龍宗がついた嘘とは? 陰謀すらも恋を加速させる、中華後宮ロマンス!