作者 : かまたきみこ
豊臣が統べる時代が終わり、徳川家康が天下泰平に乗り出した慶長の世。 すでに一振の名刀が、命や土地と同じ価値を持つ時代ではあったが 戦がなくなれば、いよいよ武器としての刀は必要なくなる。 時代にあわせた刀の評価を明確にするには、どうすればよいのかーー。 家康は新たな「刀の在り方」を模索する。 一方、「慶長の刀」に導かれた滉もまた、自らの役割を全うするために動き出すーーー。
滉の許に現れた「クサナギ」と「トツカ」。人間か、または刀の魂魄か…。滉と襲は、二人の人物と共に古事記の世界に入り込み、神々と邂逅するーーー!
小室の紹介で、名刀・虎徹を研ぐことになった滉。最上大業物の名にふさわしい男らしい魂魄を想像した滉の前に現れた魂魄は、なんと花魁姿の美女だった。魂魄曰く、その容姿の由来は吉原の遊女・真木太夫の数奇な生涯にあるという。刀の目利きを得手とする異色の太夫と、虎徹の関係とは……? ・隠れ菊 ・魂魄たちの一日 ・雌雄の剣 ・傾城虎徹 以上4編を収録。
「研がさぬ刀」が色々な研師を傷つけては彷徨っていることを知った滉は、放っておけず、襲に力を借りて、「研がさぬ刀」を探すことになったのだが…。新感覚“カタナ”ファンタジー最新刊!
襲の思惑により、江戸時代にタイムスリップしてしまった滉。依頼された刀を研がなければ、現代に戻れないことに! しかし現代と江戸時代の刀の研ぎ方には決定的な違いがあってーーー。
滉と父が旅行に出ることになったので、刀たちも療養のため一緒に行くことに。旅先で出会った刀は神に祭られている奉納刀やネガティブな刀で…。無事に二人は旅を終えるのか…!?
長年滉の手により磨かれ、年に一度のお祭の神事をこなしてきた刀の魂魄(刀自身の姿)は、虎を従えた美青年だった。しかし今年はなぜか虎落から連絡が来なくて…。