作者 : ヨシカゲ
和算家・燈六の支援を受けたホムラは、「フェルマーの最終定理」に挑むにあたり、幾何学からのアプローチを検討し始めた。 それは、悪魔の証明に挑んだ多くの数学者たちが決して選ばなかった、異端とも言える道だった。誰も選ばなかった選択肢が、ホムラの新しい武器へ。悪魔の証明と呼ばれた「フェルマーの最終定理」に、若き天才達が挑んだ。数学ロマン、第1部完結!
「フェルマーの最終定理」への研究に、ラマを参加させるホムラ。自らの想像をはるかに超えていたラマの数才に、ホムラは闘志を燃やしつつも戦慄を覚える。和算家・燈六は、和算が「フェルマーの最終定理」研究において西洋数学よりも先行している可能性を提示する。ありとあらゆる可能性を検証しながら、ホムラは悪魔の証明に挑む。
「神脳のバラ撒き」をきっかけに二人の男がホムラの元へ訪れる。ラマの独自数式が記された雑紙の真価に気が付いた彼らもまた数学者であり、名は蝋亜と炎二郎。ホムラは雑紙の解読作業を二人に共有する、その交換条件として、「フェルマーの最終定理」の研究への協力を提示した。一方、未曾有の数才をもつ少女・ラマは、そのあいだにも……。
フェルマーの最終定理。330年もの間全世界の数学者が熱狂した数学界最大の難問。1951年、終戦後の日本に、その“悪魔の証明”に挑む若き数学者がいた。名はアンディ・ホムラ。彼の人生と数学界の歴史は、ひとりの大天才、少女・ラマの出現によって動き出す。ホムラの全人生を賭けた証明が始まる!
炎堂の助力を受け、イタリアへと乗り込むカワセミとメル。コルヴォに奪われた「モナリザ」を奪還するべく情報を集めるカワセミは、道中でコルヴォの協力者・ピィカが育った場所を訪れる。悲しみの表情を浮かべながら贋作を描き続ける彼女の本当の願いとは…!? そして、ひとつの出会いから始まったカワセミとメルの「モナリザ」を巡る物語の結末は──!? 過去から続く想いを紡ぎ、新たな未来を描き出す、完結巻!
順調に「モナリザ」を集めるカワセミとメルは、3枚目の絵画を求めて、ロシア連邦にある文化再興機関「ヴァスネツォフ」へと向かう。そこで目にしたものは、AI(人工知能)に芸術を創らせる研究だった。本物以上に進化し続けるAIに、はたしてカワセミの審美眼は通用するのか…!? さらに謎の収集家も現れ、状況は一変する!
藝術大学を目指し、絵を勉強する青年・カワセミ。だが才能は認められず、浪人の日々を送っていた。ある日、カワセミが描いた絵を処分していると、フリーで画商をしているというメルに出会う。そして次の瞬間、メルから提案されたもの……「贋作を描く気はねぇか?」メルが見出すカワセミの思わぬ才能とは…!?