作者 : 君塚力
知りたかったわ、母親の気持ち。 道を外しかけた子供をあるべき道へと導くのは、母親の過度な愛情か、それとも母親になることを望んだが、叶わなかった悲運な教師の務めか。
かつていじめられた少女は、圧倒的強者となって現れる。 かつていじめられていた少女は、人気アイドルとなって再びクラスメイトの元に現れる。いじめのきっかけとなった盗難事件の真相を掴むべく元担任の元を訪れた北見たちだったが…。
変わってくれる、そう信じている自分もいる。 次なるターゲットは陸上部エース、西田?足のケガを乗り越え、懸命に部活に打ち込む姿を目の当たりにした桜井は何を思うのか。
今日の反省する人は? 学級委員を務める北見は、学期の途中で転入してきた少女・東条がクラスで馴染めるように奮闘するが、空回り。そんなある日、クラスで盗難事件が発生し疑われた東条がいじめの対象になってしまう。必死に庇う北見であったが、次第に回りから孤立してしまい…。
18歳の誕生日までに、全員自首してください。 クラスのいじめを発見した教師の桜井は、首謀者の黒川に対し体罰をふるってしまう。その後待ち受ける過酷な運命があるとも知らず…。絶望に追い込まれた教師の無慈悲な復讐劇が幕を開ける‼
俺を支持する人間は沢山いる。…そうだ、俺は間違っていない。 バイトに明け暮れ、友人も少なかった大学生活。しかしあの日から俺の人生は一変した。大手企業の就職も決まり、可愛い彼女もできた。万引き犯を追い立てた行為もネットでは擁護の声が大きい。やはり自分の信じた正義は間違っていない。そう思っていた…あの男が俺の目の前の現れるまでは。
いつ、どの選択を俺は間違えてしまったのだろう。 俺はこんな所で何をしているんだ…。過ちに気付いた時には、すでに取り返しのつかない状況に陥っていた。必死に自分のせいではないと取り繕っても、いつだってその選択は自らの意思で決めたものなのだから。見て見ぬふりが招いた結末の行方とは⁉
些細な悪事も許さない、正義マン、見参!!? タバコのポイ捨て、行列への割り込み…それは誰かが少し我慢すれば済む問題なのかもしれない。でも俺は違う。例え大切なものを失うことになろうとも、見て見ぬふりはしない。それは自らの過去を否定することにもなるのだから。暴走を始めた正義感の向かう先はーー!?
悪人を見殺しにして、何が悪い? マンションの上階、502号室から聞こえてくる、怒号と女児の泣き声。テレビでは虐待によって小さな子供がその尊い命を奪われた痛ましいニュースが取り沙汰されている。面倒ごとに自ら首を突っ込む必要なんてあるのか? でも少女の命を救えるのは自分だけかも知れない…。
君は変わらない。でも、世界は変わる。 後悔はしていないのかい? 何度も変わるチャンスはあったはずだ…。でも君みたいな人間は、いつだって大切なものを失ってから気付くんだ。さあ、改めて聞かせてくれないか。「いじめる人間といじめられた人間、どっちが悪いのか?」君の答えを…。
20年前、教室で独り願っていた。君達のような存在を…。 「20年前、あの教室でずっと願っていた。君達のような存在がいたら…と。」自らの過ちを後悔し謝罪をする者、損得なしに救いの手を差し伸べてくれる仲間、そんな人間がいれば僕と君の人生も何か変わっていたのだろうか…。
いじめをした人間に更生など望まない。 「いじめをした人間に更生なんて望んでいない、ただ罰してほしいだけだ…。」何年経っても忘れることのできない当時の痛みや苦しみ。しかしいじめた側はそんなことを微塵も気にせずに人生を送り続けている。綺麗ごとはやめよう、この世からいじめをなくしたいのならば…。
いじめ加害者の悪行を世にさらすのは是か非か? 「理由なんて関係ない。いじめる方が悪なんだ。」それなのに常に我慢を強いられるのは被害者ばかり。もう我慢する必要なんてないんだ。いじめた人間は罰を受けるべきだから…。君が望むなら、相手にも一生消えない傷を負わせることができる。
いじめられた相手を赦した人間などいない。 「見てよ鈴木くん、20年前に僕に与えた罰を最愛の娘が受けているんだよ」エスカレートしていく詩織へのいじめ。ほんの数日前まで親友だと思っていた友達はもういない。抵抗する気力も失い、自らに原因があると自己否定へと向かう。20年前の僕と同じ状況だ…。