作者 : 平山夢明
ギデオンとタルタロス──。悪魔の如き指導者、ミルヴォによって人生を奪われた者達の死闘が幕を開ける。だが、ギデオンの体に刻まれた絵の中に父の姿を見たタルタロスは、一瞬にして真実を知る。突如やってきた父と娘の邂逅、そして……。許されざる男・ミルヴォには死を超えた制裁を。彼の想像を絶する死への旅立ちが静かに始まる。ギデオン追憶編、完結!
最後の賭に出たスナイパー通りで、小さな命は狙い撃ちされた。絶望するゾルタンを庇ったファルドも巻き添えに……。敵の指揮官・ミルヴォに捕らえられたゾルタン達は、心身ともに追い詰められ、大人達の粛正へと駆り立てられる。だが、唯一人、頑なに殺戮を拒むアモン……。親友を助けたいゾルタンは、ミルヴォに約束を取り付けるが、その先には二人を引き裂く惨劇が待ち受けていた──! “排水屋"ギデオンの追想、クライマックスへ!!
戦禍をかいくぐり、脱出ルートを見出したアモンたち一行。一縷の望みを懸け空港を目指すも、幼いラナを救おうとした身重のネリナに未曾有の事態が! 大人も子供も、男も女も、無慈悲で残酷な争いの巻き添えに…。傷ついた妹・ラナを励まそうと、心優しき兄・アモンは奇跡の物語「メジュゴリエの聖母」を語り聞かせるーー。次々と降りかかる悲劇に極限状態の一行、生死を分ける、最後のチャーター便は目前に…!!
繰り返される民族間の争いに飲み込まれた少年アモン。国外脱出を目指し車に乗り込んだアモンたち一行は憎悪に満ちた反対派閥の暴徒に行く手を阻まれる。瓦礫だらけの道は封鎖され、燃料も尽きようとした時、崩落寸前の吊り橋を発見、希望を繋ぎ進み出すもタイヤを取られた車は、濁流へと傾き始める……!! 殺し屋・ギデオンを蝕む過去と戦慄の記憶──。そしてボンベロとカナコは、もう一人のギデオンに出会う……!?
敵か否か、棺桶に潜んでいた謎の闖入者、九十九に疑念を抱くボンベロ。一方、「栄光の手」が刻まれたコインを見てしまったカナコは悪臭を纏う墓守、クラブが繰り出す爪の餌食に!! だが、殺し屋・クラブもまた、組織から逃れられない断腸の念を抱え苦悩していた…。やがて発覚した新たな真実に絶望するカナコ。新生キャンティーンを揺さぶる、新たな火種がーー!?
実母の育児放棄と義父のDV、孤独な十三歳の少年は、謎の男・PCと出会い、闇の組織への出入りを許される。だが「強い男」を夢見ながらも仕事は料理の手伝い……。ある日、義父の策略で施設へ送られそうになった少年は部屋を飛び出しアジトへ。そこで見つけた物は……!? 転機は突然に。死の淵に立った少年は、ポケットに忍ばせたナイフに手を伸ばす──!! 幼き日の追憶を彼方に、ボンベロは新生ダイナー開店へ。