作者 : 槇村さとる
朝倉エリカ53歳。仕事は女性誌の編集者。定年になり家にいる夫と、社会人2年目の娘、そして猫のデラとごく平穏に暮らしていた。ある日、体調不良でかかった病院で「女性ホルモンはゼロに近い」と宣告され、エリカは思いのほかショックを受ける。失意の中、編集長に頼まれ代わりに出席したのは憧れの作家・伊吹京子の講演会。 と、思いきや社交ダンスのパーティーで…?
ジャンプが跳べないまま、目標にしていたバンクーバーオリンピックにも出場できなかった雪。すっかり気持ちが切れて、引退を決意。最後にいつものリンクで滑ってみたところ、急にジャンプが成功し、復調の兆しが…!? フィギュアスケーター北原雪の永遠に続く一瞬を描いたドラマティックストーリー、クライマックス!!
心から信頼していたレイコと榊が去り、失意の雪。心配したマネージャーの佐久間がパトリック・ブリュネに新しいコーチを頼む。雪は、パトリックと共に基礎からスケーティングを見直し、さらなる成長を目指すことに。そんな時、参加した夏合宿で因縁のある大関と、その指導を受ける前園 桂の様子に違和感を抱き…?
雪は、榊やレイコ、周りの人々の支えによって心身ともに充実した生活を送っていた。そんな時、密かに片想いしていた榊がレイコにプロポーズしたことを知って傷つく。しかし、雪はスケートのために榊への恋をあきらめ、レイコの指導を継続することを望んだ。リンクで待つレイコのもとに行く雪。そこで、レイコから告げられたのは…?
雪は、榊への淡い恋心を育みながらも、競技スケートに専念する。コーチのレイコや、榊に全幅の信頼を寄せる雪。しかしその陰で、レイコと榊は密かに関係を深めていた…。そんな中、皆に支えられ、雪は世界選手権で見事に優勝! 雪の注目度は一気に上がり、スケート以外の芸能関係の仕事で多忙になり…?
雪は、母・純子のイタリア留学に伴い、レイコのマンションで同居をはじめる。料理をしないレイコとの共同生活は食事が疎かになりがちで、思い立った雪は榊に食事を軸にした健康管理を依頼する。各分野のプロフェッショナルが集まり、アスリート・北原雪を公私ともにサポートする「チーム・ユキ」が結成され…!?
復帰戦となった全日本選手権、雪は素晴らしい演技を披露し、見事に優勝! 瞬く間に日本中の注目の的となる。ある日、雪は出待ちしていたファンに得体の知れない液体をかけられる。大事には至らなかったものの深く傷つく雪。コーチとして雪を支えるレイコは、そんな雪を見て…?
復帰戦となった東日本選手権、雪の圧倒的な演技に観客は魅了され、雪は一躍注目の的に。その地方大会を断トツで優勝し、全日本フィギュアスケート選手権の切符を手にした雪は、正式にコーチになった片桐レイコと共に日本のトップを目指す。一方で、樋口奈々も、家族の期待を背負い、技を磨いて全日本に照準を合わせており──!?
ロシアでエカテリーナと切磋琢磨し、1年ぶりに帰国した雪。留学前とは違う母親の様子に、驚きながらも喜ぶ。いよいよ競技に復帰する雪は、ブランクがあるため、東日本選手権からトップを目指すことに。そんな雪に、先輩スケーターの片桐レイコがお試しでコーチにつくことになって──?
ロシアで初めてできた友人、クリスティーナの死は雪に大きな衝撃を与えた。悲しみと孤独に耐えながら、雪はグラチョワの指導でスケーターとして成長していく。同室のライバル・エカテリーナと分かり合えないまま、ふたりはモスクワカップに出場し──?
母との決別を経て、雪は単身ロシアへ。グラチョワのもとでスケート技術をいちから学ぶことに。寮ではロシア人のライバル・エカテリーナと同室になる。ロシア語が理解できず、孤独を募らせるが、そんな時、スペイン人の新体操選手・クリスティーナと出会いカタコトの英語で意気投合して…?
15歳になった雪。怪我は治ったものの、競技スケートの世界からは遠のいていた。ダイヤは雪と共にスケートを続けていたが、気持ちの晴れない日々を送っていたある日、リンクの上で特別な出会いが。そんな中、雪に異変が──!?
負傷した靭帯の手術を終え、リンクへの復帰を目指す雪。しかし、周囲の無責任な言葉の連続に雪は苛立ちを覚える。一方睦月も、自分の打ち込んでいるフィギュアスケートを決して認めようとしない両親に対し、反抗心を露わにする。雪が久々にリンクに姿を見せたとき、誰かが雪の松葉杖を蹴り、転ばせようとする。そのことが新たな波紋を…。
海外遠征で優勝を果たし、凱旋帰国した雪。周囲からの期待が高まる中、自分の中に足りないものを見つけるために無理をした結果、大怪我を負ってしまう。ショックを受けた雪だが、周りの言葉に踊らされずに、オトナになると誓い、手術を受けたのだが…。