作者 : 河合孝典
追う者、追われる者、地獄と化した船の中、カナコの前には満身創痍のボンベロがーー。不敵な笑みを浮かべるサディスティックな殺し屋・キッドは囚われの者たちの命と引き替えに、嬲り殺される道をカナコに提案する。それを遮ったボンベロは自らの銃口をカナコに向ける。彼の優しさと理解したカナコもその身を差し出しーー。死と恐怖の狭間で繰り広げられる戦いの終焉は…!?
殺し屋・キッドが去った店内には、瀕死の相棒・菊千代の姿が! 一方、菊千代を庇ったカナコは拉致されてしまう──。キッドの目的は時価1億5千万の酒「ディーヴァ」であった。激高したボンベロは、カナコ救出に向かうが、その頃、停泊する謎の船の中で、カナコは、加虐性愛者・キッドの醜悪な拷問の渦中にあった。待ち受ける罠、異形の追跡者、そして囚われの人々……。死線をかいくぐり、ボンベロとカナコに脱出の道はあるか!?
カナコの命を救ったダイナーの常連客・スキン。だが、その恩返しにと出した“完璧なスフレ"は図らずも、過去の再起動となってしまう。スキンは残忍な殺し屋に豹変し、無差別殺戮を始める。ボンベロは、彼を止める唯一の方法、「死」の救済をカナコに命じる。思いとは裏腹に、カナコの持つナイフはスキンの心臓を貫く事に……!! 貧しくも幸せだった少年スキンと美しき母。母子を絶望の底に引きずり込んだ壮絶な過去とは──!?
漫然と生きてきた25歳の大場加奈子は、ある日、小銭欲しさから闇サイトのバイトへ足を踏み入れる。犯罪へと巻き込まれ、絶体絶命の窮地に陥った時、謎の男・ボンベロに、その身を買われ命拾いをする。だが、安堵したのも束の間、辿り着いたのは、殺し屋専用の会員制ダイナーだった。冷徹な料理人・ボンベロと凶暴な殺し屋の狭間で、加奈子の残酷なウェイトレス人生が幕を開けた──!!