作者 : 石田スイ
ゾラから徴を奪った星・バチスタは、この世界の未来と秩序の崩壊を望み、そして過去を自らが望む形に書きかえようとしていた。そして、バチスタを宿主にしていた“鵺”と徴の力が合わさった時、世界に縫い目が現れ、時空が歪まされてしまった。そこでバチスタが出会ったのは…。 あなたは今日私の人生で──…
多くの犠牲を払った戦いだった。遂にゾラの待つ塔の上層部に辿り着いたヤマトモリだったが、黒原トキオは戦闘ではなく対話を選んだ。窓月子と白羽ソラの確執も、この戦いの終結も、ヤマトや世界の未来も、それら全てがゾラからトキオに託されようとしたそのとき、ゾラの左手は宙を舞った…。 《悪》が生まれるとき、《英雄》もまた生まれる──
ゾラが死ぬと、ゾラから力をもらった人間は死ぬ。乙田エリイは衝撃の事実を突きつけられた。ゾラを倒すべきなのか、そもそもこの話を皆にすべきなのか…。一方、BB率いる小隊は依然、“殲血の超人”バドロブラドを倒せずにいた。絶体絶命の状況で東アヅマは、ある場所である者からこう告げられた…。 ころせ
男女両役を“男子だけでこなす”歌劇を学ぶ──ユニヴェール歌劇学校。クオーツ、オニキス、ロードナイト、アンバー4つのクラスが鎬を削り、己を昇華してゆく。 これは、舞台で一際眩い光を放つ存在へ挑む者たちの、枝葉の物語。そして、幹へと繋がる前日譚。 (「PUPPET」「PARSLEY」収録)
オールドマーケット作戦を経て、“弔いの塔”のゾラを弱体化させることに成功した“ヤマトモリ”。ゾラ討伐に向け、史上最大の決戦が始まった。トキオたちは総動員で塔の上層部へ侵攻を進めるも突然、塔の内部構造が変化し4つの部隊に分断されてしまった。 そこには塔の超人たちが待ち構えていた。
ヤマトモリは、念願の「打倒、ゾラ」を目前としていた。上官たちは、待ちに待ったこの時に粛々と準備を進め、若いキーパーたちは各々の心の葛藤と向き合っていた。一方、指子が何の為か、ゾラの居場所を探して塔に侵入していて…。 徴は渡さぬ、ゲルタの残滓よ。
黒原トキオは宍塒パルマを助けたことでゾラが服用しているものと同じ薬の売人を突き止めた。しかし、肝心の売人“ヌード”が目の前で何者かにズタズタに切り刻まれ死んでしまった。そこで助けたパルマの能力「ゾンビメーカー」で死者蘇生を試みることに…。 …私は自分が信じられることだけを信じる。
はっきり言ってオールドマーケット作戦は、難航していた。そんな中、とてつもなく大きな信号を察知したトキオ。作戦の続行を優先するべきか、信号の調査を優先するべきか。売人を見つけられないということはゾラに敗北することを意味する…。 感情に呑まれるな…。
ヤマトに戻ってきたトキオ。ヤマトモリの面々と久々の再会を果たしたのも束の間、ゾラとの新たな戦いに向け、ある作戦が決行されようとしていた。超人の過去と現在そして未来がつながる戦いが始まろうとしている。 超人であっても避けられぬもの、それは「痛み」だ。
弔いの塔に住む超人でヤマトモリの創設者である白羽ソラ=ゾラはヤマトの未来を視た…。ゾラはその予見を「黒き災い」と呼び、ヤマトが滅びることを告げる。トキオはその未来からヤマトを救うためゾラの力をつぐように迫られてしまう。エリイとアヅマと共に弔いの塔からの脱出劇が始まる──! 「獣」の予見を視たのです。
超人として何ができるのか。ヤマトモリで「キーパー」になることにしたトキオたちは、“獣島”での訓練を行うことに。ただそこに“獣の超人”の存在を知ったチャンドラ率いる追手たちが現れてしまう。強力な敵を前にトキオを守ることはできるのか──…。 ──死ぬな少年!!
人間が“超人"になるきっかけは、様々である。“獣の超人"である黒原トキオにとってそれは東アヅマと共に打った注射器だった。アヅマにとっては、何だったのだろうか。超人となったアヅマは、敵味方関係なく、そして親友にさえも初めて得たその矛先を向けてしまった。 …トキオ 僕と戦え
超人になった乙田エリイは、“獣化の超人"の黒原トキオと同じ高校に編入することに。学校への道を迷ったエリイは東アヅマと出会う。アヅマは超人として生きていくことに迷うトキオに、親友として寄り添いながらも自身の心にも大きな迷いが生じていることに気がつき始めていた。 僕は正しい選択をする…。
黒煙を上げ墜落していく飛行機が目撃された。それはどうやら“超人"によって引き起こされたものらしい。しかし、不思議なことにその事故は機体の損傷も少なく、何より生存者が「200名」もいた。高校生の黒原トキオと東アヅマは事故処理のボランティアの帰り、因縁の不良にいきなり絡まれるが… いつもと何か様子がちがう──
閉園後の動物園で、超人になったばかりの高校生・黒原トキオと、「トメイト」農家の娘・乙田エリイは“白蛇の超人"ナリとの熾烈な戦いを強いられていた。大蛇となり襲ってくるナリに全く歯が立たない二人。手立ては浮かばず、糸口も見つからず狼狽えるトキオに、エリイは「にげろ…っ」と小さく叫んだ。 俺に何ができる──?
「なにもできないのは もういやなんだ」“人類総喰種化"が進む東京。「毒」の根源を絶つために、〔CCG〕と“喰種"は力を結集して、カネキとアヤトを地下24区へ。そこに立ちはだかる、旧多二福。自身を「この世界」に招き入れた“元凶"を前に、カネキが望んだこととは…? そして、“東京"と“喰種"の未来は──…?
「全部あなたが食べたから、私はここにいるの」“カネキケンと東京"を救うため、手を組むことにした“喰種"と〔CCG〕。東京に生きるもの全ての力を結集し、23区中を埋め尽くす膨大な胎内から、本体の足がかりを掴んだ両者。“佐々木琲世"の幻影を追う六月透と、“金木研"を繋ぎとめる霧嶋董香。Qs班の存在意義を問う、最終対峙。そして、カネキの脳内には、文字と“喰"を愛した“あの女性"が──…!
「あれがカネキよ──」旧多の思惑通り、大量の「オッガイ」を喰らい、「竜」のような姿に形を変えたカネキは、24区から地上へ。無作為の搾取と、孤独な咆哮に包まれた東京は、未曽有の大混乱にあった。そこに、旧友の“声"が響く。“東京"と“カネキケン"を取り戻すため、〔CCG〕と“喰種"が下した“ある決断"。彼らが見つめる先に、“間違ったこの世界"の「光」が──…!?
「死神の時間ですよ」「隻眼の喰種」が開拓した東京地下24区。“黒山羊"がアジトを構える未開の地は、結ばれたカネキとトーカを、祝福する数多の声で溢れていた。一方地上では、新局長・和修吉福により、「喰種対策法違反」の罪で、裁かれようとする黒磐依子。運命の日は“4月23日"。24区へ侵入する「オッガイ」が、“黒山羊"を脅かし始める。まるで、「死」をふたつ重ねるように。「13」を背負った死神が舞い降りた時、カネキの頬を伝う“黒い涙"が辛辣な残り時間を告げる──…!?