ペリリュー -楽園のゲルニカー 10
終戦からおよそ1年半ーー。
昭和22年3月、田丸と吉敷は「生きて日本に帰る」という約束を果たすべく、壕からの脱走に成功する。
投降ーーそれは数多の苦難を共に乗り越え、生死を共にしてきた仲間の敵になるということ。
では仲間にとって≪正しい≫行動とは何か。
全体を危険から遠ざけるための規律か。
全員を救うための危うさをはらんだ勇気か。
指揮官として命がかかる決断を迫られる島田。
混乱の中、島に銃声が響くーー。
生き残った兵士それぞれに、ゆずれない正義がある。
本当の終戦をもたらすため、想いを繋いだ若者の生還の記録。
2021年1月刊
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昭和21年、秋。 最後の戦闘から1年半、平穏が続く島に、島民が帰ってきた。 終戦を知らず潜伏を続ける田丸と吉敷は、ある日、米軍のゴミ捨て場で「戦争は終わった」と書かれた新聞を見つける。 敗けられない戦いだった。そう言われて命を懸けた。 しかし訪れない反攻の日、無警戒な米兵の姿、“敗戦"へとつながる事実の数々に、生き残った兵士は揺れるーー。 戦争は終わっているのか、いないのか。 終わっている方がいいのか、終わっていない方がいいのか。 病に侵された仲間救うため、真実を確かめるため、吉敷はある決断を下すーー。 玉砕の島で、覚悟を胸に、懸命に生きた若者たちの記録。 2020年1月刊 2020/01/29 発売