映画むすび | 潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ

潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ

潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ

南フロリダの港町に一人で暮らすフランク(R・ハリス)は、20歳の頃、ヘミングウェイと腕相撲をしたことがあると自慢し、75歳になった今でもトレーニングをしている陽気な元船長。キューバ出身で30年間床屋を営んでいたウォルター(R・デュヴァル)は、お気に入りのウエイトレス、エレーン(S・ブロック)にベーコンサンドを2つ頼み、1つは昼に公園で食べるのを日課にしている物静かな老人。ある日、公園で少年野球を観戦していたフランクが、クロスワードパズルをしていたウォルターに声をかけたことから正反対の二人の交流が始まる。子供のように裸で川で泳ぐフランクとウォルター、ウォルターがフランクの髪を切り、身だしなみを整えるまでのやり取り、エレーンをとバス停で待つウォルター、そしてフランクが告げたやりきれない寂しさに寄り添おうとする大家のヘレン(S・マクレーン)の姿・・・人生の晩年を迎え、孤独とそれぞれの事情を抱える老人たちの心の交流を、『愛は静けさの中に』(86)の女流監督、ランダ・ヘインズが温かなまなざしで描く。

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