映画むすび | 2023年6月7日発売

2023年6月7日発売

依存魔依存魔

<変態><地獄>の次は、<依存>。また、グロリアが帰ってきた。 ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督<ベルギーの闇3部作>最終章。 豚の咆哮とともに人間の異常な愛と狂気を寓話的に描いた衝撃作『変態村』(04)、実在した変態連続殺人鬼カップル、 マーサ・ベックとレイモンド・フェルナンデスの実話を描いた問題作『地獄愛』(14)で世界各地の映画祭を騒然とさせ、 ヨーロッパ映画史にその名を刻まれることとなったファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督。 常にグロテスクで血まみれながらも、純粋な愛の形を描いてきたヴェルツ監督の『変態村』『地獄愛』につづく<ベルギーの闇3部作>の最終章となるのが『依存魔』だ。 これまでの目を背けざるを得ない作風から一転、美しい自然の風景とともに描かれる孤独な10代の少年少女の絶対的な愛。 どうしたことか、まさかの瑞々しく語られる物語だ。少年ポール役は『ジュリアン』(17)で離婚した父と母の間で揺れ動く息子役を演じ天才子役誕生と注目されたトーマス・ジオリア。 少女グロリア役を演じるのは、ミヒャエル・ハネケ監督の『ハッピーエンド』(17)でイザベル・ユペール他屈指の実力派俳優陣と共演し、ひときわ存在感が輝いていたファンティーヌ・アルドゥアン。 今欧州で勢いのある若手俳優を迎え、周囲の大人たちから逃げる少年少女の逃避行を詩的に美しく切り取った映像は、 テレンス・マリック監督作『地獄の逃避行』(73)を彷彿とさせる。『依存魔』で遂に完結となる<ベルギーの闇3部作>とは、 ベルギーのアルデンヌ地方を舞台になぜか必ず“グロリア”というキャラクターが登場、 どこかにローラン・リュカが出演して狂気の愛を描くトリロジーだが、『変態村』ではトビー・フーパー監督の『悪魔のいけにえ』(74)、 『地獄愛』はレナード・カッスル監督の『ハネムーン・キラーズ』(70)など、今作でも相変わらずアメリカ映画からの強い影響が伺える。 なお、ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督は『依存魔』に続く最新作『Inexorable』(21)を完成させており、 現在日本未輸入のこの新作には、グロリアというキャラクターが登場、そのフルネームがグロリア・バルテルであることが判明している。 バルテルは『変態村』で主人公をいたぶる宿のオーナーの名前。果たして<ベルギーの闇3部作>は本当にトリロジーなのだろうか・・・。

依存魔依存魔

<変態><地獄>の次は、<依存>。また、グロリアが帰ってきた。 ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督<ベルギーの闇3部作>最終章。 豚の咆哮とともに人間の異常な愛と狂気を寓話的に描いた衝撃作『変態村』(04)、実在した変態連続殺人鬼カップル、 マーサ・ベックとレイモンド・フェルナンデスの実話を描いた問題作『地獄愛』(14)で世界各地の映画祭を騒然とさせ、 ヨーロッパ映画史にその名を刻まれることとなったファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督。 常にグロテスクで血まみれながらも、純粋な愛の形を描いてきたヴェルツ監督の『変態村』『地獄愛』につづく<ベルギーの闇3部作>の最終章となるのが『依存魔』だ。 これまでの目を背けざるを得ない作風から一転、美しい自然の風景とともに描かれる孤独な10代の少年少女の絶対的な愛。 どうしたことか、まさかの瑞々しく語られる物語だ。少年ポール役は『ジュリアン』(17)で離婚した父と母の間で揺れ動く息子役を演じ天才子役誕生と注目されたトーマス・ジオリア。 少女グロリア役を演じるのは、ミヒャエル・ハネケ監督の『ハッピーエンド』(17)でイザベル・ユペール他屈指の実力派俳優陣と共演し、ひときわ存在感が輝いていたファンティーヌ・アルドゥアン。 今欧州で勢いのある若手俳優を迎え、周囲の大人たちから逃げる少年少女の逃避行を詩的に美しく切り取った映像は、 テレンス・マリック監督作『地獄の逃避行』(73)を彷彿とさせる。『依存魔』で遂に完結となる<ベルギーの闇3部作>とは、 ベルギーのアルデンヌ地方を舞台になぜか必ず“グロリア”というキャラクターが登場、 どこかにローラン・リュカが出演して狂気の愛を描くトリロジーだが、『変態村』ではトビー・フーパー監督の『悪魔のいけにえ』(74)、 『地獄愛』はレナード・カッスル監督の『ハネムーン・キラーズ』(70)など、今作でも相変わらずアメリカ映画からの強い影響が伺える。 なお、ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督は『依存魔』に続く最新作『Inexorable』(21)を完成させており、 現在日本未輸入のこの新作には、グロリアというキャラクターが登場、そのフルネームがグロリア・バルテルであることが判明している。 バルテルは『変態村』で主人公をいたぶる宿のオーナーの名前。果たして<ベルギーの闇3部作>は本当にトリロジーなのだろうか・・・。

ある男ある男

愛したはずの夫は、まったくの別人でしたーー 日本映画界屈指のオールスターキャストで贈る、衝撃のヒューマンミステリーにして珠玉の感動作! 主演に妻夫木聡、助演に安藤サクラ、窪田正孝という、映画単独主演級の若き名優が集い、心揺さぶる演技の応酬によるまたとない競演が実現! 「愛」と「過去」をめぐる珠玉のヒューマンミステリーに結実した。 ほか、清野菜名、真木よう子、柄本明ほか豪華共演陣が集結。 世界が注目する監督の元に気鋭のスタッフ陣が集結、稀代のハイクオリティー映画が誕生! 芥川賞作家・平野啓一郎(『日蝕』『マチネの終わりに』)の最高傑作を、『愚行録』、『蜜蜂と遠雷』で世界が注目する鬼才・石川慶監督が映画化。 脚本は、石川監督の『愚行録』でもタッグを組んだ名手・向井康介。 撮影に『万引き家族』の近藤龍人。陰影豊かな映像を刻んでいる。 日本アカデミー賞12部門受賞ほか、国内外の映画祭・映画賞で数々の高評価を獲得! ヴェネチア映画祭オリゾンティ・コンペティション部門公式上映を皮切りに、釜山映画祭クロージング上映、 カイロ映画祭インターナショナル・コンペティション部門最優秀脚本賞受賞を経て、日本アカデミー賞の作品賞、 監督賞(石川慶)、脚本賞(向井康介)、主演男優賞(妻夫木聡)、助演男優賞(窪田正孝)、助演女優賞(安藤サクラ、清野菜名)ほか12部門にわたり13賞を受賞。

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