制作・出演 : 山田和樹
佐藤眞:「土の歌」、團伊玖磨:「筑後川」、武満徹:「うた」より、木下牧子:「鴎」佐藤眞:「土の歌」、團伊玖磨:「筑後川」、武満徹:「うた」より、木下牧子:「鴎」
長い間にわたって愛唱されている合唱曲をオーケストラと共演した(武満作品を除く)2010年3月のライヴ録音。やや小振りの合唱とオーケストラの音楽的相性はいま一歩で、両者の付き合いの浅さを感じさせるが、聴き手の心を踊らせる演目を堂々とこなす横綱相撲の貫祿は両者ともさすが。再勝負への期待がふくらむ。
三善晃・谷川俊太郎 作品集「木とともに 人とともに」三善晃・谷川俊太郎 作品集「木とともに 人とともに」
情感の罠にはまりやすい三善+谷川コンビの作品が、少し距離をおいて冷静にうたわれていることが、この盤の大きな魅力といえよう。山田和樹のユニバーサルな音楽性、プロ合唱団らしい透徹した歌唱力が、“熱い”作品群をスタイリッシュな境地へと誘おうとするさまに、思わず襟を正したくなる。
夢の意味夢の意味
発売元
株式会社フォンテック記念演奏会シリーズ3作目のリリースは、一般の合唱団が採り上げてゆきそうな作品を集めたアルバム。特に「混声合唱とピアノのための組曲 夢の意味」は十分にわかりやすく、多くの歌い手のツボを刺激しそうな美しい展開を持つ佳曲だ。合唱の世界もまた、時代が一巡して平易志向になっていくのだろうと思わされる。