制作・出演 : 春日八郎
神髄〜春日八郎の世界〜神髄〜春日八郎の世界〜
[1][2]の40曲は春日八郎のオリジナル・ヒット曲で、[3]〜[6]は春日節によるカヴァー曲である。昭和の戦後歌謡曲シーンではクルーナー・タイプの歌手であった彼は、今でこそ演歌風のイメージが付いているが、相当に洒落たセンスを持った歌唱を展開していた。イメージ以上に軽快な「お富さん」と「別れの一本杉」の情感との間にあるギャップと妙に乾いている情感が春日八郎だ。
決定版 春日八郎 ステレオ決定版 春日八郎 ステレオ
演歌でもポップスでもない“歌謡曲”が主流だったころを象徴する歌手が春日八郎。美しい高音の伸び、低音の説得力の豊かさ、どれをとっても本物の歌い手だ。高度成長期目前の、日本人の意識が“東京”に一極集中する時代の心風景が見事に展開される。
決定版 春日八郎 ステレオ決定版 春日八郎 ステレオ
全曲ステレオ録音で、春日の軽やかで高音の伸びがきれいな端正な歌唱を聴くと、つくづく歌謡曲っていいなと思う。昭和30年代の男性歌手の声は全体に高いが、もしかしたら曲の内容とは別に、このキーの高さが当時の日本を元気づけていたのかもしれない。
続・秘蔵未発表名曲集□続・秘蔵未発表名曲集□
昭和29年3月録音の(14)から同44年2月の(1)まで全18曲、未発表テイクが並ぶ。アップ・テンポの楽曲でのノリのよさは当時としては一頭地を抜いており、昭和モダンのひとつの到達点にあったことを再確認させる。ムード歌謡の原点と言える曲もあって興味深い。