制作・出演 : 有馬礼子
有馬礼子・ピアノ小品集「版画のスケッチ」有馬礼子・ピアノ小品集「版画のスケッチ」
可愛らしく叙情的なキャラクター・ピースがあふれ出てくるアルバムである。ロマン派から印象派のピアニズムを継承したかのような佳作が26曲も収録されている。半世紀以上にも及ぶという有馬の創作活動のライフワーク的な集積。心安らぐアルバムである。
和音と和声 聴音100和音と和声 聴音100
実践的な聴音レッスンにもなっている。1問ごとに2分の2拍子で4小節?8小節をピアノの演奏により4回?6回聴ける構成となっている。時間が掛かりそうだが、勉強しているうちに……と思えてくる。CDで聴音を出題、回答はライナーの譜面という仕組。
オーケストラを聴こう!オーケストラを聴こう!
水墨画家・王子江のジャケットに心がなごむ、子供に向けたクラシック名曲集。監修の有馬礼子による解説はルビ付き、両親向けの手引きまでついた親切さだ。録音は古めだが、音質は上々。何よりも音が微笑んでいるのが嬉しい。懐かしい巨匠たちの名演盤としてもお勧め。★
有馬礼子:「天使のソナタ」 「紫のアリオーン」/伊福部昭:「カンティレーナ」/山田耕作:「野薔薇」/セザール・フランク:「ヴァイオリン・ソナタ イ長調」有馬礼子:「天使のソナタ」 「紫のアリオーン」/伊福部昭:「カンティレーナ」/山田耕作:「野薔薇」/セザール・フランク:「ヴァイオリン・ソナタ イ長調」
武満らと行動を共にし日本の同時代音楽にとってなくてはならない存在だった才人の古今来歴を俯瞰した自画像。情に流されず、音符の一つひとつをクリアに見通すごとき明晰な音の姿が確乎と凛々しい。有馬の新旧作のソノリティの落差など、だから如実に表われる。
伊福部昭:「日本狂詩曲」/有馬礼子:「交響曲・沖縄」伊福部昭:「日本狂詩曲」/有馬礼子:「交響曲・沖縄」
東西が混交する地平で南と北の風土を幻想する。現れ方こそ違え、ともにカラダの底に浸み込んだいわば骨がらみの音だ。長くお蔵入りしていた伊福部の出世作の録音が興味深い。音の立ち現れるさまを確かめるごとく、ゴツと音楽に共振していく。その情動の形がいい。
有馬礼子:沖縄物語有馬礼子:沖縄物語
有馬礼子が、ライフワークとして取り組んでいる“沖縄”をテーマとした2作品を収録。オーケストラの古典的な響きと沖縄音楽とを融合させた、有馬の常々言う、分かりやすさと的確な表現を体現させた作品。
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