制作・出演 : 野坂恵子
現代邦楽の世界現代邦楽の世界
発売元
日本伝統文化振興財団沢井一恵の重要なアルバム3点が同時に発売された。『現代邦楽の世界』は初CD化で、新たに細川と武満を加えている。『目と目』は、高橋鮎生プロデュースで、太田裕美やP.ハミルがヴォーカルで参加するなど、鮎生らしいジャンルを超えた作りになっている。『3つのダンス』は、4面のプリペアド箏を使った、アッと驚く画期的なアルバムとなっている。前衛作品が主だが、いずれも沢井の明確で鋭敏なリズム感や豊かな感受性が一音一音に込められ、熱気あふれる演奏で、十七絃箏の世界の深さと広さ、そして面白さが実感できる。★
伊福部 昭の芸術 6 交響的エグログ伊福部 昭の芸術 6 交響的エグログ
民族楽派などと呼ばれもするが、伊福部の場合、それは多層的で、ここでも、日本的なもの、東南アジア的なものが強く反映していて、さらにそれが重層している。(2)は82年の作だが、そうした作風は基本的に変わっていない。真に個性的な作曲家だ。演奏も不足はない。
琴の調べ《TWIN BEST》琴の調べ《TWIN BEST》
童謡唱歌・歌曲・民謡などの日本のメロディ集と、こちらも親しみ深いイギリス民謡集による2枚組。多くは琴の独奏または合奏で、時折ヴァイオリンやリズム楽器などが控えめに添えられるイージー・リスニング的編曲。楽器「琴」の多様多彩な音色の表現が興味深い。
琵琶行〜伊福部昭作品集琵琶行〜伊福部昭作品集
二十絃箏の創始者である野坂がさらに音域を広げた二十五絃箏をもって伊福部作品を収録。古代中国の白居易の詩に寄せて書かれた99年作品の(1)、シルクロード風の(2)(主題は映画「モスラ対ゴジラ」より)、古代アジアに思いをはせた(3)のオリエンタルな3曲。
PREV1NEXT