音楽むすび | BACH:GOLDBERG

BACH:GOLDBERG

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J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲(SACD)
ハンスイェルク・アルブレヒトによるオルガン編曲版

あの『オルガン版:ワーグナーの指輪(OC612)』から1年。今回は、バッハのゴルトベルク変奏曲に挑戦!

「私はバッハの研究中に、「ゴルトベルク変奏曲」が最高のバッハの鍵盤楽器のための作品であることを実感しました。この魅力的な作品は感情や色彩だけでなく、演奏者にとって最も技術を要求する作品でもあります。この曲は、バッハは2段式マニュアル・チェンバロで演奏するように指定しており、イタリア協奏曲やフランス風序曲もこの楽器を指定しています。現代においては伝説的なグールドの録音以来、グランド・ピアノでも演奏されています。チェンバロでもピアノでも演奏者の考えによって、色彩豊かな音を出せる楽器で演奏するべきであることを要求しているのです。
 さて、もう一つ重要な鍵盤楽器としてオルガンの可能性があります。バッハ自身、ヴィヴァルディなどのイタリア風協奏曲をオルガン1台用協奏曲に編曲を多数試みています。もちろんゴルトベルク変奏曲は、2手のための作品なので、足鍵盤用の適した音を抜き出し(付けたし)、多彩な音の洪水にならないように置き換えることは大変困難な事でした。また、決してバロック時代の、バッハの作曲様式を崩してはなりません。よって、この編曲版を演奏するには、色彩豊かな音色を持つだけでなく、このような表現を完璧に演奏可能なオルガンと空間でないと演奏はうまくいきません。私が演奏旅行の中で見出した最適な楽器に出会ったとき、この編曲版の演奏をしようと決心しました。バート・ガンデルスハイムの参事会教会のオルガンは、中型の新しい楽器ではありますが、見事にバロック様式の流れを汲んだその当時の様々な音色を出すことができる楽器です。
 ここに私の編曲とそのベストな楽器での演奏を、皆様にSACDのマルチ・チャンネルを使用して、教会の空間に広がる散りばめられた色彩豊かな音楽をお聴きいただくことが可能となりました。」(ハンスイェルク・アルブレヒト)

ハンスイェルク・アルブレヒトは、フライブルク生まれザクソン育ち。ドレスデン聖十字架教会聖歌隊のメンバーとなり、カウンター・テナー歌手を務めました。その後ハンブルクとケルンにて、オルガンとチェンバロを学び、ハンブルク聖ミヒャエリス教会のアシスタント・オルガン奏者を務めました。ペーター・シュライヤーのアシスタントとして5年間、日本を含め世界中を廻ったこともあります。カメラータ・ザルツブルク、C.P.E.バッハ室内管弦楽団、バイエルン州立歌劇場管弦楽団、北ドイツ放送交響楽団などのゲスト指揮者を務め、2005年よりミュンヘン・バッハ管弦楽団&合唱団の音楽監督に就任。「マルチな鬼才オルガニスト」と呼ばれ、現在ドイツで人気のある演奏家の1人です。(BMG)

・J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988
(ハンスイェルク・アルブレヒトによるオルガン編曲版)
 ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)
 録音時期:2007 年4月27〜30 日
 録音場所:バート・ガンデルスハイム、参事会教会
 使用楽器:ミューライゼン・オルガン、2000年製
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND

Disc1
1 : J.S.Bach: Goldberg Variations (arr. Organ)
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