ブラームス:交響曲 第2番 ヤング
ブラームス交響曲第2番、悲劇的序曲
シモーネ・ヤング&ハンブルク・フィル
一連のブルックナー・アルバムで見事な成果を披露し続けているシモーネ・ヤング&ハンブルク・フィルのコンビによるブラームス・シリーズ第2弾。
今回のアルバムには、抒情的な美感の表現が期待される交響曲第2番と、対照的に峻烈な音楽がふさわしい『悲劇的序曲』という好対照な内容の2作品を収録しています。
プロデューサーはおなじみのイェンス・シューネマンですが、エンジニアには、ギュンター・ヴァントの信頼も篤かったクリスティアン・フェルトゲンを起用。 アルバムはハイブリッド・タイプのSACDなので、通常CDのステレオ音声のほか、SACDのステレオ音声(2.0)、SACDのマルチチャンネル音声(5.0)という3つの音声が収録されています。直接音の切れ味、楽器の音の細密な描写を味わうのであれば2チャンネル・ステレオが、ホールに響く全体の雰囲気を味わうにはマルチチャンネルが適しているとよくいわれますが、それらを聴き較べて楽しむのもハイブリッドSACDならではの楽しみと言えるでしょう。(HMV)
【収録情報】
ブラームス:
・交響曲第2番ニ長調 Op.73
・悲劇的序曲 Op.81
ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
シモーネ・ヤング(指揮)
録音時期:2008年3月(Op.73)、2010年1月(Op.81)
録音場所:ハンブルク、ライスハレ
録音方式:デジタル(ライヴ)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND
Recording Producer, Editing, 5.0 Surround Mix & Mastering: Jens Schunemann
Recording Engineer: Christian Feldgen
SACD Authoring: Ingo Schmidt-Lucas, Cybele AV Studios
【プロフィール】
ドイツの音楽雑誌「Opernwelt(オーパーンヴェルト、オペラの世界)」で、2006年度の年間最優秀指揮者賞を受賞し、ウィーン・フィルを指揮した初の女性指揮者でもあるシモーネ(シモーン)・ヤングは、1961年3月2日、オーストラリアのシドニーに生まれ、そこでピアノと作曲を学びました。貝殻を形どった外観で名高いシドニー・オペラ(ハウス)でアシスタントを務めていた1985年、急病の指揮者に変わり、わずか数時間という予告で見事に代役を務め、センセーショナルなデビューを果たしました。
その後奨学金を得てヨーロッパに留学、ケルン市歌劇場でコレペティ、アシスタント、専属指揮者を務め、パリではダニエル・バレンボイムのアシスタントとしてパトリス・シェローの演出による伝説的なベルク『ヴォツェック』の上演にも携わり、バイロイト音楽祭の『ニーベルングの指環』のアシスタントなどもこなしてその実力を蓄えていきます。
1993年から1995年まで、ベルリン州立歌劇場の専属指揮者を務めるとともに、その間に世界各地の名門歌劇場に客演して短期間のうちに名声を築き上げました。それには1993年、ウィーン国立歌劇場での『ラ・ボエーム』公演で、女性として初めて歌劇場管弦楽団を指揮したこと、パリ・バスティーユ・オペラ、コヴェントガーデン・ロイヤル・オペラ、フィレンツェ五月祭、バイエルンとハンブルクの州立歌劇場が含まれます。
また、コンサート指揮者としてもシュターツカペレ・ベルリン、ミュンヘン・フィル、ハンブルク・フィル、ニューヨーク・フィルなどの指揮台に招かれていますが、1997年には、ウィーン・フィルを2005年11月、ウィーン楽友協会で156年の歴史上はじめて振ったことでも世界的な話題になりました。1999年から2002年までベルゲン・フィルの首席指揮者、2001年から2003年までシドニーとメルボルンのオーストラリア・オペラの首席指揮者兼芸術監督を務め、2005年からハンブルク州立歌劇場のインテンダント兼フィルハーモニーの音楽総監督(GMD)に就任し、精力的な活動を繰り広げています。
わが国でも1997年と2003年にNHK交響楽団に客演指揮して、好評を博しています。また2006年にはハンブルク高等音楽演劇院の教授に就任し、後進の指導にもあたっています。
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