音楽むすび | アントーニョ・カルロス・ゴメス:歌劇「サルヴァトル・ローサ」

アントーニョ・カルロス・ゴメス:歌劇「サルヴァトル・ローサ」

アントーニョ・カルロス・ゴメス:歌劇「サルヴァトル・ローサ」

ゴメス:歌劇『サルヴァトール・ローザ』(2CD)
ブラウンシュヴァイク歌劇場2010

ブラジル出身のオペラ作曲家、アントーニョ・カルロス・ゴメスは、音楽一家に生まれ、早いうちから才能を示し、指揮者であった兄の助言を受け、芸術に理解のあった皇帝ドン・ペドロ2世の庇護を受けます。ブラジルで充分な音楽教育を受けるも、やはりオペラと言えばイタリア! ということで、皇帝から奨学金を賜り、1864年にイタリアへ留学、当時この地を席捲していたヴェルディから多大なる影響を受けたのです。
 このオペラは、彼の代表作の一つであり、実在の画家サルヴァトール・ローザ[1615-1673]をモデルにしたものです。優れた芸術家であったローザですが、なかなかの暴れん坊であり、1647年にナポリで起こった「マザニエッロの乱」に加わり、また生涯を終えたのも暴動に巻き込まれたためだったと言われます。そんな波乱万丈のローサの生き方に、ナポリ総督の娘イザベッラとの悲恋を合わせ、まるで『シモン・ボッカネグラ』を思わせる壮大な悲劇が生まれたのでした(ブックレットに挿入されている写真を見ると、ローサは革ジャンをすっきり着こなしたイケメンとして描かれています)。イタリア風の音楽でありながらも、やはり南米らしい滾る血潮が感じられます。(OEHMS)

【収録情報】
・ゴメス:歌劇『サルヴァトール・ローザ』全曲

 アルコス公爵:リー・デブン(バス)
 イザベッラ:マリア・ポルブチノヴァ(ソプラノ)
 サルヴァトール・ローザ:レイ.M.ウェイドJr.(テノール)
 マサニエッロ:マルテ・レーズナー(バリトン)
 ジェンナリエッロ:ジモーネ・リヒテンシュタイン(ソプラノ)、他
 ブラウンシュヴァイク州立歌劇場合唱団
 ブラウンシュヴァイク州立管弦楽団
 ゲオルク・メンスケス(指揮)

 録音時期:2010年1月20日
 録音場所:ブラウンシュヴァイク歌劇場
 録音方式:デジタル(ライヴ)
 Recording Producer: Hans-Ulrich Bastin
 Sound Engineer: Helge Martensen
 Editing: Hans-Ulrich Bastin
Powered by HMV

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP