アダムス=プーレン・カルテットの迫力には、いまさらながらに目を見張らされる。それでいて、哀愁漂う叙情味も併せ持っているのだから面白い。アダムスの変幻自在なプレイを、懐の深いサポートで受けとめるプーレン。まさに得がたい名コンビだ。
日本にもたびたび来日して、白熱のステージで観客の心をつかんだ双頭バンドの一作目。荒々しさとセンチメンタルな情感が交錯する演奏は、すでにここでも威力十分。力強く起伏に富んだ展開の中で、独特の高揚感が生まれるのは、このバンドの真骨頂であろう。濃厚なジャズだ。 2002/03/27 発売