マーラー:交響曲第5番
マーラーが楽譜に書き込んだ響きの鮮明さを申し分なく再現した第5である。沈痛な表現は幾分影をひそめ、鬱屈した感情はアシュケナージによって解放され、妙なるカタルシスがもたらされる。終楽章のクライマックスも凄まじく、包まれる感動はきわめて深い。
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響きの輪郭と色彩のくっきりとしたエルガー。たっぷりとまろやかな響きの中から悠揚とノーブルな旋律が浮かび上がる、昔ながらの英国流の姿とは一味違う。ジェントルな語り口の中にも、キレのよさや透明感といった、現代の快の嗜好のようなものが浮き出る。 2009/07/23 発売