Takahiro Sonoda in seiner Jugend 4
園田が60年代前半にベルリン放送局に残した録音。すでに第4弾となる。本盤は近代フランスの作品を収録。さらりと可憐な抒情美をしたためたフォーレの即興曲、カラリとした明澄な音色と華麗テクニックを披露したドビュッシーの練習曲など聴きもの揃いである。
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このアルバムを聴いて、ピアニストとしての園田高弘の謙虚な姿勢に感激した。真摯な姿勢で臨んだ「展覧会の絵」、チャーミングでユーモアさえ含んだ「クープランの墓」、清冽で虚飾を配した「亡き王女〜」。今の若手には見倣う所が多いのではないか。 1992/07/23 発売
園田高弘の約20年ぶりの再録音。彼自身が記しているように、「ピアノによる、よりピアニスティックな演奏に努力」した跡が如実に示され、タッチ、テンポ、ペダル等への細かな配慮とそれを実現した音楽作りのなかに、演奏者の豊かなキャリアが表われている。 1992/10/21 発売
粒立ちのよい、やや明るめのピアノの音で奏された、というか、録音されたというか、ともあれ、感傷と快活が巧みにコントロールされた、親密感にみちたブラームスをここに聴くことができる。なかでも作品76は、曲のすみずみまで光をあてたような表現が魅力。 1993/10/21 発売
静かに大きく息を吸い込み、それをゆっくりと吐き出していく。そんな演奏である。真正面からアプローチし、ひとつひとつの音を確実な形にして空間に生み出していく。非常にゴツイけれど、とても温かなバッハ。もっと遊びがあってもよかったとも思う。 1994/11/21 発売
ヤマハのピアノが使われている。録音の影響もあると思うが、音が華美に鳴ることなく美しく抑制されていてフォルテピアノに通じるところがある。スタインウェイをぶったたくだけがピアノじゃない。この音で園田は人の内面を掘り起こすような弾き方をする。 1995/06/21 発売
園田のベートーヴェン・シリーズ第9弾は晩年の大作と小品集。(1)に聴く逞しい構築と念入りな彫琢は、演奏家としてのさらなる向上を目指す強固な意志と、そのための不断の努力を反映している。(2)は、小品集としての統一性を極めて明確にとらえた演奏。 1996/11/21 発売