ドビュッシー:ピアノ作品全集デンオンのカタログにはふたつの“ピアノ作品全集”がある。ひとつは指のトラブル克服後のベロフ盤、それに先立つ80年代に録音されたのがルヴィエ盤だ。どちらもフランスの“エスプリ”ではひけをとらないが、見事なほどに異なった演奏を聴かせてくれる。作曲家が“ピアノと自分の対話”との言葉を添えた「映像」が象徴するような、ピアニストのインティメイトな会話の数々を堪能する、そうした流れにルヴィエのアプローチはきわめて自然に溶け込んでいく。初出時1枚分の出費ですべてが揃う。これはお買い得。 2005/06/29 発売